Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



硝煙と静寂

街の隅、古びたカウンターに置かれたグラスの中で
琥珀色の液体が、過激な主義主張を飲み込んでいく。窓の外では、「正義」を冠した声が響く。
それは揺るぎない「原理」の名を借りた、冷たい風だ。
世界を一つの色に染め上げようとする、あまりに純粋で、あまりに鋭い意志。しかし、その純粋さが通り過ぎた後には
いつ...

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迎撃:サイレンサーの沈黙

向こうからやってくるのは 制御不能の暴走列車
「察しろ」「許せ」「受け止めろ」
手垢のついた 湿った感情(弾丸)をバラ撒きながら。だが こっちの土俵に上げる必要はねえ。
熱狂には 氷のような微笑みを。
罵声には 空っぽのグラスを。「……そうですか」
その五文字は 世界で最...

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硝子細工のバレンタイン

午前二時、場末のダイナー。
使い古されたジュークボックスが、低い旋律を吐き出している。
「君の容姿は、笑えるほど滑稽だ」
そんな歌詞が、夜の静寂に不器用な波紋を広げた。窓の外は、冷たい雨がアスファルトを濡らしている。
向かいの席には、誰もいない。
ただ、燃え尽きようとしている煙草の煙だけが、
君の輪...

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凍てつくプラットフォーム

駅舎の屋根を叩く乾いた風が、
コルトレーンの高音(フラジオ)のように鳴り響く。
列車の灯りは、地吹雪の向こうに溶け落ちて、
もはや、どこへも辿り着けないことを告げていた。鋼鉄のレールは、雪に埋もれて消え失せた。
まるで、俺たちが歩んできたろくでもない過去のようだ。
「In A Sentimental...

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テンペストの夜

薄汚れたウィーンの裏通り
安いスコッチの匂いと、ピアノの音色だけが、
午前三時の静寂を切り裂いていた。「テンペスト」
そう呼ばれるその曲は、俺の叫びだ_静寂と衝動
静かな導入部。
霧深い河岸で、誰かを待つ男の背中。
孤独。聴力を失いかけた俺の心に、
静寂という名のエネミーが忍び寄る。
だが、その沈黙...

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