足は自分がどこへ行ったかを憶えていない ただ歩いたことだけを記憶している その上に乗っていたのが 何ものであったのかさえ もうどうでもよくなっている 目的に向かって歩くことは卑しいことだと 足はつぶやく 踊りが高貴なのは行く先を持たぬから 見知らぬ時間がやってきて 振り子...
昔、昔ギリシャにゼウスという神がいました。
その末っ子の名前はヘルメス!
その800代目の子孫が僕ちゃん!
決して嘘八百ではありません。
自由気ままな僕は泥棒や山賊の守り神
足は自分がどこへ行ったかを憶えていない ただ歩いたことだけを記憶している その上に乗っていたのが 何ものであったのかさえ もうどうでもよくなっている 目的に向かって歩くことは卑しいことだと 足はつぶやく 踊りが高貴なのは行く先を持たぬから 見知らぬ時間がやってきて 振り子...
その短い曲が響くと よく知った自分に巡り会える。 悲しみのように透明な容器になった私に 孤独という液体が静かに注がれていって まもなく溢れてしまいそうだ。 溢れるものは溢れるままにしておけと まだ、少年の顔を残す私がそこに現われる。 美しければ悲...
気が付くと君はいつも僕から離れているので 癇癪を起こした僕は 距離を糸のようにたぐり寄せ それを丸めてポケットに隠してしまった すると君が困ったように現われ いつものように首をかしげた しばらく見詰め合っていたが 話をしようとすると声が出ない 大声で叫んでみても口がパクパク...
空虚の中に生れ落ち
荒れ果てた世界に生きる子供よ
孤独でいることを覚えなさい
暗闇の中に一筋の道を
道を見つけるすべを学びなさい
誰がおまえのためにいてくれるのだろう
誰がおまえを慰め気づかってくれるのだろう
孤独でいることを覚えなさい
自分で自分の友となるす...
時が経ち、黙契が空に充満する 暗い甲板、切り裂く稲妻、吹きつける強風、荒れ狂う大海 獣たちは熱い息を吐いて僕を見詰める 暗闇のどこを刺せば血は流れるのか 曇天のどこに死は匿われているのか
船は進む 巨木のように 流木 水に浸る都市が虚ろに呟く ワタシダ・・・ソレハワタシダ ...