木枯らしが吹いて
外は
枯れ葉が
うずを巻いている
人は肩をすくめて
足早に
家路を急ぐ
わたしは
部屋で一人
鏡に映る自分の顔をみている
鏡の向こうでは
誰かが
泣いている
こぼす涙は枯れて
頬には
ひとすじの
涙の跡がひかっている
そっと
肩をだいてあげたい
でも 手は届かない
鏡の中の...
木枯らしが吹いて
外は
枯れ葉が
うずを巻いている
人は肩をすくめて
足早に
家路を急ぐ
わたしは
部屋で一人
鏡に映る自分の顔をみている
鏡の向こうでは
誰かが
泣いている
こぼす涙は枯れて
頬には
ひとすじの
涙の跡がひかっている
そっと
肩をだいてあげたい
でも 手は届かない
鏡の中の...
ある寒い日の夜中…
風が とまった
さっきまで 雪が降っていたのに
ピシピシピシ…
窓ガラスのふちを見ると
まっ白な霜が
まるで 花を咲かせたように
ひかっている
幾重にも重なって
きらきら ひかっている
どんどん 手をひろげて
窓一面に 霜の花が咲いた
きれいだな...
春に鳴くうぐいすは
梅の枝に まかせよう
夏に咲く朝顔は
竹の竿に まかせよう
月の宿るは
松にまかせよう
しとしとと肩をぬらす 春雨は
柳の枝にまかせよう
名もない鳥も 花も 木も
風も 雲も 空も
それぞれに
青くして
若々しく輝いている
喝采のない舞台で
無限に ひたすらに輝いてい...
ぽつぽつと屋根をたたくので
お空をみたら
雨さん雨さん ふってきた ふってきた
十五夜お月さまは 雲の上
今夜は十五夜
はりきって
踊り出ようと待っていたのに
困ったな 困ったな
風さん 風さん 吹いておくれ
今夜は元気に 吹いておくれ
雨雲 飛んで行けよと 吹いておくれ
でなきゃ
すすきが泣...
万華鏡を
くるくる
回してみました
きらきら
ひかってみえました
青い星つぶのように
ひかってみえました
銀河系の星空のようでした
オレンジ色に
ひかってみえました
ステンドグラスのようでした
なんども
回しました
けれど
同じものに 二度と
出会うことはありませんでした
さっきの
花火さん...