あなたの部屋の
鍵をあけると
香ったことのない
甘い香り
私は香水は付けない
彼も香水は付けない
この香りは何
誰かの残り香だろうか
今日が初めてじゃない
何回かあったこの香り
通り越せない
何かがある
「来てたんだ」
笑顔で入って来るあなた
甘い香りも気づかず
「いつ来たんだい?」
...
お気入りの設定を表示しない。
お友達の設定を表示しない。
あなたの部屋の
鍵をあけると
香ったことのない
甘い香り
私は香水は付けない
彼も香水は付けない
この香りは何
誰かの残り香だろうか
今日が初めてじゃない
何回かあったこの香り
通り越せない
何かがある
「来てたんだ」
笑顔で入って来るあなた
甘い香りも気づかず
「いつ来たんだい?」
...
小寒い時期に
花をつけた梅は
桜ほど華やかでもなく
人目にはつかない
かぐわしいその香りも
ひっそりと流れ
それを知る人だけが
枝の先に歩みを止める
あぁ この梅が
私の心を乗せて
あなたのもとへと
飛んでいけたら
かつて九州まで飛んだ梅が
この梅達ならば
想いを運んでほしい
その枝に乗...
もういないあなたは
写真の中で笑っている
あなたと並んだ私は
笑顔で輝いている
そんな記憶は捨てなければ
あなたは言った
世界は回っていると
いつまでもこのままじゃいないことを
何にでも始まりがあり
終わりがあることを
あなたと出会い
こんなことを聞かされて
不安になった
私たちにも
終わり...
あの人が去っていく
何も言わずに
私にも何も言わずに
どこへ行くというの
ついて行きたい
あなたと一緒に
邪魔にならないから
ついて行かせて
あなたの何でもなるわ
悲しい時はハンカチに
嬉しい時にはクラッカーに
悩んだ時には抱きつける胸に
あなたと私の通った道
あれはなんだったの
あなた...
明日の朝、目が覚めたら
周りがすっかり変わっている
ベッドに座っていると
あなたが来てキスをしてくれる
そんな朝だったらいい
目覚めのウソは針が刺すよう
明るい窓を開けたら
そこには早春の香りがあった
この香りに乗って
あなたのもとに流れていきたい
いでたちは春のローブに包まれ
つめ草を握り...