#2023年の本ベスト約10冊
- カテゴリ: 小説/詩
- 2024/01/01 20:14:54
八木重吉「秋の瞳」坂口安吾「露の答」小泉八雲「銀河のロマンス」桝矢好弘「中世英雄叙事詩 ベーオウルフ 韻文訳」高木昌史「グリム童話と日本昔話―比較民話の世界」スティーヴンソン「ジキルとハイド」カミュ「ペスト」ラヴクラフト「ダゴン」
ベーオウルフとかダゴンとか読んだの2023年なんだ。もっと前かと...
日日是悪日
八木重吉「秋の瞳」坂口安吾「露の答」小泉八雲「銀河のロマンス」桝矢好弘「中世英雄叙事詩 ベーオウルフ 韻文訳」高木昌史「グリム童話と日本昔話―比較民話の世界」スティーヴンソン「ジキルとハイド」カミュ「ペスト」ラヴクラフト「ダゴン」
ベーオウルフとかダゴンとか読んだの2023年なんだ。もっと前かと...
六つの白い花弁を纏い
空(くう)に咲く小さな花
春に芽吹く喜びを知らぬ
切ないひとひら
温い風に溶かされ
水となり雲となり
再び六枚の花びらを綻ばせるその日まで
さようなら さようなら
***
六花→雪の異称
無音にて不香
存在の有無を伝える術を忘れた
馬鹿な花
だのにどうして
そんなにも人間を魅了するの
あたくし あなたに勝てた気がしなくてよ
黙っていれば 悦い気になって
とんだ猫被り
純白と真紅
大輪と矮小
あんたなんて
情熱の赤で
とかしてやるんだから
***
不香(ふきょう)の花=雪の異称
...
生まれ堕ちて 実に成らず
薄い花びら 四方に散らし
歓びも哀しみも 判らぬまま
呼吸停止
どうして生まれた?
どうして死んだ?
ゆらりと影を重ね合わせ
色濃くなる闇の その奥の
一輪の花に 目を見張る
花の名は憧憬
まだ誰も触れたことの無い
美しき理想
いつか手が
届くのだろうか
息がとま...
純愛とよぶには物騒すぎて
狂愛というのは安すぎる
ダイジョウブ ちゃんと愛しているから
背徳的と貶すにはいささか甘美すぎて
神性と讃えるには少し血の匂いがする
ダイジョウブ 痛くはないはずさ
さあそろそろ
二人の間に名前をつけよう
キスは鉄錆の味
この関係に
ぴったりの名を
***
D...