わたしが両手をひろげても
- カテゴリ: 小説/詩
- 2010/11/13 23:01:38
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面(じべた)をはやくは走れない。
わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんのうたは知らないよ。
すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。
(金子みすず/わたしと...
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面(じべた)をはやくは走れない。
わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんのうたは知らないよ。
すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。
(金子みすず/わたしと...
ふかぶかとした夜の闇に心を休める時
はるか雲海の上を 音もなく流れ去る気流は
たゆみない宇宙の営みを告げています。
ある一定の年齢以上の方はきっとご存知のはず
そう
ジェットストリームのナレーションです。
ながら族の私は、勉強もそっちのけで
毎日聴き入っていました。
あのころは海外旅行など一...
と詠んだのは中村草田男ですが
昭和11年のことだそうです。
大正時代を経て、昭和初期の激動の時代において
明治は日々遠く思われたことでしょう・・・
時代の変わり目には文学・絵画・音楽が鋭敏に察知して
作品に投影されている気がします。
さて、
21世紀も早や10年が経とうとしています。
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正直、まだご存命でしたか・・・
と思う反面
訃報に接し、今更ながら胸の辺りがキューンと傷む。
学生時代、Jazz喫茶に入り浸っては「ライ麦・・・」を読んでいたことを思い出す。
オトナの世界の手前で、この先の社会に逡巡しつつ
それでも迎合することなく生きて行きたいと思いつめていた・・・
さてさて...
身の回りの荷物から、少しずつ片付け終わって
これまで空けていなかった段ボール箱を開封し始めた。
過去数年開けることのなかった箱。
すっかり忘れていた品々が発掘され
あたかもタイムカプセルの有様。
特に本の詰まった箱など
「あれ?こんな本読んだっけ・・・」などと
日がな一日、読みふけって終わる。...