透明人間になんて、簡単になれるんだよ
だってほら、
みんなの目にぼくは映らない
大人なんかきらいだ。だけどどうしよう。私、大人になっちゃった。
無知は罪でも悪でもないよ
けれどどうしようもなく
無能で無力の象徴だよね
耳が痛むほど音量あげて
思考が停止するほど暴力的な声を
頭蓋骨内に反響させるの
そうすればわたしは世界から消えて
社会の騒音の一部になれる
(しってる?)
(わたし、なんてね)
(このせかいの、どこにもいないの)
「泣かないでよ。
だってあれは、きみのせいじゃないだろう?」
部屋の隅で丸くなっている背中に向けて呟けば
「やさしいね。」なんて言葉が
涙目の微笑みとともに返ってきた
(優しい?・・・ぼくが?
ただ単純に五月蠅かったのと泣く理由が理解不能だったから言っただけで
正直、...
世界を拒否することが 容易くて
受け入れることは 難しいだなんて
誰がいったの?
ただうなずけばいいだけでしょう
(それを邪魔するプライドなんて、)
(傍から見ればただの我儘)