野坂昭如は 酔うしかなかったのだと思う。
- カテゴリ: 小説/詩
- 2015/12/12 11:17:19
酒乱で無頼派のイメージが強い野坂氏の抱えた哀しみの深さは、
あの泥酔と傍若無人さに全て現れていたのでしょうか。
彼の凄さを認識したのは随分後になってからでした。
山田正紀の『弥勒戦争』に、人の世の悲惨に意味はあるか、という問いに対し、
それが恒常的な状態なのだと主人公が答えるシーンがあります。
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酒乱で無頼派のイメージが強い野坂氏の抱えた哀しみの深さは、
あの泥酔と傍若無人さに全て現れていたのでしょうか。
彼の凄さを認識したのは随分後になってからでした。
山田正紀の『弥勒戦争』に、人の世の悲惨に意味はあるか、という問いに対し、
それが恒常的な状態なのだと主人公が答えるシーンがあります。
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1、ヴェランシアのウォーゼル (『レンズマン・シリーズ』 E・E・スミス)
ドラゴンとワニと多眼生物の合体、ユーモアを解する狂暴な楽天家。
真鍋博氏の秀逸なイラストも良いが、刊行当時の不気味なイラストも素晴らしい。
背中に乗りたい。空を飛びたい。鉤爪で引き裂かれたい。憧れの正義の竜。
2、トリ...
1、野火 (大岡昇平)
カニバリズム的側面が強調されてますが、おそらく枝葉末節。
退廃文学として享受すれば、絶望と再生と救済の物語と読めるのかもしれない。
これは私たちが生きる現在の見事な隠喩である、という思いを抑えられない。
2、日はまた昇る (ヘミングウェイ)
『武器よさらば』は恋愛小説...
私の大大大好きなスタニスラフ・レムの代表作『ソラリス』。
しばらく前までは早川から飯田氏の訳した版で出てました。
ところが! 沼野氏が完訳した国書刊行会のヤツ、早川から出てるんです。
映画化もされてますが、この作品はぜひぜひ原作で触れていただきたい。
ロマンスと異知性コミュニケーションと架空科学...
小さな本屋さん探訪、座り込んだ亀みたいに地味ですが続けております。
先日訪れた書店のご主人に昨日もお話を伺った。
県内の書店組合の加盟数はおよそ200とのこと。
このご主人は事務局を務めていらっしゃるので、大概の個人書店を御存じ。
〇〇駅のあたりなら……と話すと、あっ...
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