夏祭りの思い出と明日の君へ。
- カテゴリ: 小説/詩
- 2011/08/13 11:22:14
夏祭りのチープなお化け屋敷。
君と二人で入ったね。
色違いの浴衣と私より大きな後姿。
知らない人達のやるお化け。
本当にくらい闇の中。
怖がりな私の手を君は握ってくれた。
大丈夫だよって耳元で囁いてくれた。
君だって怖いくせに、私に笑いかけて
安心させようとしてくれた。
そ...
大人なんかきらいだ。だけどどうしよう。私、大人になっちゃった。
夏祭りのチープなお化け屋敷。
君と二人で入ったね。
色違いの浴衣と私より大きな後姿。
知らない人達のやるお化け。
本当にくらい闇の中。
怖がりな私の手を君は握ってくれた。
大丈夫だよって耳元で囁いてくれた。
君だって怖いくせに、私に笑いかけて
安心させようとしてくれた。
そ...
哀しいほど醜くて。
切ないほど美しい。
そんな世界に生まれてしまった僕達は。
どう足掻いても、
この暗闇からは抜け出せるはずないのに。
この世界から抜け出したい。
この世界から抜け出せない。
狂おしいほど変わらない、
変わってくれない世界の真理。
無茶苦茶にしてやり...
君が苦しい思いをしているとき。
僕はどこで、なにしてた?
君が悲しくて泣いているいま。
僕は此処で、なにが出来る?
「後悔なんて、させてあげない。
貴方は自分の夢をみなさい。」
君に言われて、背中を押され。
僕は自分の夢を選んだ。
君は寂しいはずなのに。
健気に笑って僕...
君の背中に投げかけた
精一杯の「あいしてる。」
祭囃子で掻き消えて。
「何か言った?」と振り向く君に、
「なんでもないよ。」と首を振る。
哀しい泣き顔見られぬように、
狐のお面で誤魔化して、
無理やり明るく、振舞ってみた。
君は気づいていたのかな。
私が無理して笑ってたこ...
黙っていれば誰にもわからない。
何もいわなければ誰にも気づかれない。
誰にも見つけてもらえない。
誰の記憶にも残らない。
僕はそれをずっと望んでいたはずなんだ。
誰の中にも留まらず、
誰の心にも漂わず、
一人で消えて行こうと、思ってたんだ。
独りで消えて逝こうと、考えてたんだ...