妖精の王国はとても広大だ。隣国と比べてもその広大な敷地は目をみはるものがある。その中央にある桜の巨木は王国のシンボルとも言え、歴代の管理人が桜とその周辺を管理してきた。しかし最近その桜の周りでおかしなことが起こるという。いわく「泣き声がする」「笑い声が聞こえる」「怒気を感じる」・・・。極めつけに...

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気づくとまわりは和室だった。あぁ、俺の本丸だなぁと思ったのもつかの間で、別の部屋から泣き声が。部屋から廊下に出て、泣き声の方に歩みを進めると、加州清光の部屋。しかし自分の脳内が違うと拒否する。
名前を呼んでから障子を開けると、そこには２人の加州清光が。片方は極の姿で、もう片方はまだ修行に行って...

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拝啓、主は元気にやっているだろうか？
手紙の一つもよこさないですまないな。一息ついたところなので出してみた。俺のほうは驚きの毎日を送っているが、少しだけ休暇をもらってプチ旅行中だ。俺が本丸で暇だというわがままを言ってから結構たつが、そちらは何か俺がいなくて不便なことでもあったりしないだろうか？本...

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夢を見た。あるときは、かわいらしいパジャマに身を包んだ私が友達がほしいと泣く夢。あるときは、セーラー服と白衣を纏った私が父親と一緒に行動している夢。あるときは、露出の激しい衣装を着た私がわがまま言い放題にしている夢。あるときは私が、あるときは・・・

質素な宿屋の天井が見える。朝になったのかと目を...

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「じゃあ、帰るわね」姉さんが読んでいた本を閉じて言う。「うん」「明日、頑張ってね。絶対よくなるから」「・・・うん」明日の朝、大規模な手術が行われる。病弱で、もはや歩くことも困難になりつつあるこの体を、少しでもよくしたい一心で今まで渋っていた手術を決意した。「明日は私、仕事なんだけど、すぐに終わらせ...

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