Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


日々のはざまについて、
地上でみた夢の記憶、
地中で見られた眠りのすきま、
絵画や小説、想像世界、花たちなどについて
静かに渡りを記述しています。

場に咲く花を言葉が縁だ─『異界を旅する能』他3

 この本を読んでいる途中、NHKで『古典芸能への招待 能「求塚」~観世流』をやっていたので、録画して観た。安田登氏は、宝生流なので、観世流とは流派は違うのだが、丁度よかった。TVでは一年に数回、やるかやらないからしいから。こんな風に重なることがあるのだと思う。
 言葉がわからないのでは&hellip...

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場に咲く花を言葉が縁だ─『異界を旅する能』他2

 本題…。だったのだろうか。実はすこし前にいった「かわいい江戸絵画展」、府中市美術館のミュージアム・ショップで『異界を旅する能』(安田登、ちくま文庫)を見つけた。「異界」という言葉にまず惹かれた。ちょうど展覧会という異界から出てきたばかりだったし、そこでこうした題名に出会うということは...

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かわいい江戸絵画展 その5

(続き)

 第三章にうつる。ここは「かわいい形」。さらにやはり区分けされてゆく。「幾何学的な形」、同じ形をくりかえす(「造形が楽しげなリズムを作り出し、「かわいらしさ」を生んでいる」)、「子供の体型」、これはベビースキーマというらしい。ともかく頭が大きく、手足全体を短く描くとかわいくなるのだとか。...

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かわいい江戸絵画展 その4

 「健気なもの」では前期の白川芝山《月下雪中郡雀図》。雪の積もった梅の枝ごしに大きな満月、ふる雪。そして枝の下に雀たちが身体をよせあって寒さをしのいでいる。後ろ姿なのが、よけいに想像をかきたてるのかもしれない。これはけれども、わたしのなかでは「健気なもの」というより、いとしいもの、に近い感情がある。...

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かわいい江戸絵画展 その3

 ところで「かわいい」とは何だろう。図版カタログには、元になったのは「古代や中世で使われていた「かはゆし」」で、「顔映ゆし」、“恥ずかしい”“気の毒”(かわいそう)を含む言葉になっていったとある。そして江戸時代になり、“いとおしい&rdqu...

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