『平家物語』に見る陰陽道 15
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- 2009/05/09 23:29:12
○暦の博士
(巻第九 七 三草勢揃への事)下p77
昔將門東八箇國を討ち隨へて、下總(しもふさ)國相馬(さうまのこほり)郡に都を立て、我が身を平親王(へいしんわう)と稱して、百官をなしたりしには、暦(こよみ)の博士(はかせ)ぞなかりける。
《訳》
昔平将門が関東八か国を討...
自分の好きを表現し、具現化するところ
○暦の博士
(巻第九 七 三草勢揃への事)下p77
昔將門東八箇國を討ち隨へて、下總(しもふさ)國相馬(さうまのこほり)郡に都を立て、我が身を平親王(へいしんわう)と稱して、百官をなしたりしには、暦(こよみ)の博士(はかせ)ぞなかりける。
《訳》
昔平将門が関東八か国を討...
○四方拝
(巻第九 一 小朝拝の事)下p54
主上(しゆしやう)渡らせ給へども、節會も行はれず。四方拝もなし。
《訳》
(安徳)天皇はいらっしゃるけれども、節会も行なわれず、四方拝もない。
《解説》
四方拝は正月一日の早朝に宮廷で行われる陰陽道儀式。天皇が寅の刻...
○太白(天文)
(巻第六 九 横田河原合戦の事)p309
二月二十一日、太白(たいはく)、昂星(ぼうせい)を侵(をか)す。天文要録に曰く、「太白、昂星を侵せば、四夷起る」と云へり。又「将軍勅命を承つて、國の境を出づ」とも見えたり。
《訳》
太白(金星)が昂星(すばる)に接...
○方違 (巻第六 二 紅葉の事)p278
又、安元の頃ほひ、御方違(おんかたたがひ)の行幸ありしに、…。
《訳》
また、安元(一一七五~七六)の時分、方違のお出かけがあったが、…。
《解説》
安徳天皇の父、高倉院が十五、六の時の御事歴。方違は「かたたがへ」ともいい...
○泰親 (巻第五 三 物怪の事)p239
又入道相國、…、朝夕撫で飼はれける馬の尾に、鼠、一夜(いちや)の中(うち)に、巣をくひ、子をぞ産んだりける。「これ只事にあらず、御占(みうら)あるべし」とて、神祗官にして、御占あり。「重き御愼(おんつつしみ)」と占ひ申す。この馬は、相模國(さがみの...