地上の波season2 ⑥ 最終話
- カテゴリ: 自作小説
- 2014/05/27 17:34:17
八野が食事を終え、会話をしている時にはもう、店は午後の閉店時間になっていた。 日野が店頭の回転看板をしまい、扉に準備中の札を掲げた。 「そりゃ夜も始まるんでね、もう一人欲しいとは思っていたけれど・・・」 「そーか、じゃ会ってみてよ。実はもう呼んであるんだ。待...
猫はただ、風に吹かれながらひまわりの花を観ていました。
まるで懐かしいぬくもりを思い出しているかのように。
八野が食事を終え、会話をしている時にはもう、店は午後の閉店時間になっていた。 日野が店頭の回転看板をしまい、扉に準備中の札を掲げた。 「そりゃ夜も始まるんでね、もう一人欲しいとは思っていたけれど・・・」 「そーか、じゃ会ってみてよ。実はもう呼んであるんだ。待...
この事件のもう一人の当事者である友子はその後、会社から懲戒解雇処分を受けたのだった。 虚偽の証言によって、会社に多大な損害を与えた事によるものだった。 その解雇理由は、通常保障する事になっている1か月の給与保証も無く解雇する事にも、十分すぎる内容だった。 その後の友子の心情については、誰も...
「随分と簡単なケンカしてるじゃない。ねぇ、八野ちゃん、私はあなたの使いっぱじゃないのよ。こんなのがあったら誰がやったって負けはしないわ。」 「そんな事言うなよぉ、せんせー。手続きとかそういうの、俺は面倒なんだよ。たのんますよ。」 「ふふ。酒井さん、大丈夫です。...
「なぁ、酒井さん、悪い事は言わん、これを持って行きなよ。その話の内容をしっかりと残すんだ。」 八野は酒井にICレコーダーを手渡した。 「いや、八野さん、こんなものは必要ないよ。ただ、私は今まで通り彼女と仲良く仕事がしたいだけだし、きっと彼女はわかってくれると思...
翌月。 萩原証券の調査日。 八野と千尋は手際よく調査を終了し、千尋は調査報告書を説明。 八野は今後の防犯対策などの提案をして業務を終えた。 そして恒例の昼食タイムである。 例によって13時を回ってから食堂に着く。 今月から新しい従業員が働いているはずである。 どんな...