タケシの武勇伝…第二部(1)
- カテゴリ: 自作小説
- 2009/12/17 11:46:45
---第1部あらすじ---
将来を有望視された野球少年北野健(タケシ)は、中学3年の冬、不慮の事故で左手に銃弾を受けてしまいボールが握れなくなってしまう。
8ヵ月後、仕方なく進んだ地元の高校で鬱屈した毎日を送っていたタケシは、成績不振者が集められる夏休みの補習授業で佐々木真也(シンさん)と出会う...
思ったこと、感じたことの日記
---第1部あらすじ---
将来を有望視された野球少年北野健(タケシ)は、中学3年の冬、不慮の事故で左手に銃弾を受けてしまいボールが握れなくなってしまう。
8ヵ月後、仕方なく進んだ地元の高校で鬱屈した毎日を送っていたタケシは、成績不振者が集められる夏休みの補習授業で佐々木真也(シンさん)と出会う...
いつもの倍の肉を抱えてスーパーを出たタケシは、応援してくれる山口の想いに触れ、今すぐにでも手術を受けたい気持ちになっていた。
もう迷いも不安もない。ただ自分のやるべきことをやるだけ・・・この思いだけがどんどん胸の奥から湧き上がっていた。
…走るか!
タケシは、高まった気持ちを抑え...
…タケちゃんの方がよっぽど大変なんだよな!
リョウは、父のいないタケシの家庭事情を良く知っていた。母親が生活を支えるために苦労していることも、そのため兄弟が中学生の頃から新聞配達をしていることもだ。
なにより、日本の学校生活に慣れてない自分にいつでも優しく接してくれる。
&hel...
それから30分後、食べきれなかったケーキを手に、二人は用意された車の後部座席に座っていた。
「ねえ、タケちゃん。俺が相手で大丈夫かな?」
…リョウは、3箱のケーキをヒザに抱えながらつぶやいた
「え?ああ、そんな心配しなくて大丈夫だよ。それにキャッチボールの相手くらいだって言ってた...
ここでまたシンさんが言葉をはさんだ。「そこでね。実は石橋くんにぜひお願いしたいことがあるんだ。北野くんが野球やってたのは知ってるよね・・・」「え?!う、うん。みんながスゴかったって言ってたから・・・」
「北野くんはこれから手術を受けることになるんだけど、もう一度ボールを投げるにはどうしても術後のリハ...