貴き血流れ、賤しき血流れず
- カテゴリ: 自作小説
- 2009/07/06 17:44:42
荒野、照りつける太陽が映すは、影2つ。
鬱蒼と繁る草々の間からわずかに見える瓦礫と
焼け出され、黒ずんだ調度品だけが、
ここに、街があったことを物語る。
「ひどいもんだな、これが神の名の下に行われたってんだから、
ここの神は、とんだサディストだな」
「ああ、おまけに、趣味が悪い…...
荒野、照りつける太陽が映すは、影2つ。
鬱蒼と繁る草々の間からわずかに見える瓦礫と
焼け出され、黒ずんだ調度品だけが、
ここに、街があったことを物語る。
「ひどいもんだな、これが神の名の下に行われたってんだから、
ここの神は、とんだサディストだな」
「ああ、おまけに、趣味が悪い…...
夜になると、街だけは、様々な光に照らされ
大海に浮かぶ、小島の様に浮き上がって見えた。
焚き火や様々な電飾、車のヘッドライトやテールランプを浴びて
海は、薄ぼんやりと、霞掛かったように輝いて見える。
そして、その先は闇、全ての光の飲み込むような・・・。
2つの対照的な光景、まるで表...