Nicotto Town


まぷこのぶろぐ・・・か?


ぶろぐ、の、ようなもの。




「契約の龍」(147)

 「この廊下の向こう側が、王太子宮」
 王宮と王太子宮をつなぐ渡り廊下は、空中――階層でいえば、中二階…中三階、というべきか?――にあった。
 「下にも通路はあるけど、吹きっ晒しだから」
 下の出入り口、というのは、夏に使ったものだろう。そして、設計上の都合か、警備上の都合か、渡り廊下...

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「契約の龍」(146)

 その朝、王都は厚い雲がもたらした雪に包まれていた。…それも、――風こそないものの――めったにない大雪に。
 「…クリス。無意識に使う魔法は、強力だけど厄介だ、って教えたわよね?」
 窓の前で茫然と外を見る俺たちの背中へ向けて、クラウディアの苦りきった声がかけられる。ちな...

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「契約の龍」(145)

 軽くこめかみを押さえて溜め息をつく。
 「あーなるほどね。…撫でて気が落ち着くんだったら、思う存分どうぞ。その代わり、こっちが我慢できなくなったら遠慮はしないからな」
 「思う存分、って……」
 クリスが苦笑する。
 「そう言われて早速手を伸ばせると思う?...

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「契約の龍」(144)

 ベッドの端から体を乗り出して、クローゼットの中を漁っていたクリスが、何か小さなものを取り出した。
 「…何?」
 「昨日、届いたんだ。いろいろあって、忘れてた」
 取り出した物は小さな箱だった。手のひらに載るほどの大きさの木箱で、すべての角が丸められている以外、これといった装飾は無い...

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「契約の龍」(143)

 クリスの意識がここにあるうちに探れないならば、クリスが「潜った」後でもいいか、と思ったんだが、それもお気に召さないらしい。
 だが、「遮蔽」を消すのにどれだけ時間がかかるか判らない、というのも……一緒に居られる時間はそんなに残っていないというのに。
 「クリスが嫌がるな...

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