にゃんにゃんにゃん（前編）
- カテゴリ： 自作小説
- 2020/11/28 21:52:33
パトロールが終わり、交番で出前のラーメンを食べていると、柿崎のお婆ちゃんと商店街の会長がやってきた。
「大事件よ。お見合い相手の梅川さんちの幸子さんね、アニメオタクでも会ってみたいんだって。良かったわね。お見合い、いつにする？明日はどう？」「柿崎さん、その話は後にしてくれませんか。商店街に現れたギャ...
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沖人
アパートに帰ったら、すっかり日も暮れていた。警視庁の採用サイトを見ると、夜勤明けの非番は、午前中に仕事が終わり、午後から新宿や渋谷で買い物と書かれているけど真っ赤な嘘だ。交番から本署に戻ると山積みになった書類仕事が待っている。
書類を書いたら、一言一句チェックされて突き返される。例えば、「とりあつか...
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午前中のパトロールが終わり、交番に戻った。出前を頼むと、日誌を書き始めた。朝は、６時３０分に起床。剣道の早朝術科訓練をして８時３０分に出勤。本署で装備の確認、打ち合わせをして１０時から交番勤務。本日の110番通報は1件、路上での喧嘩の通報、駆け付けた時には、誰もいなかった。遺失物の取得が1件。平穏な...
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机の上に置かれた数学の参考書は、2時間同じページが開かれたままだった。学習机の正面には、中学2年のときの修学旅行の集合写真が立てかけられていた。裕一は、手の平にあごを載せて、ぼーっと、写真の右端に写っている沙織を見ていた。ノートには、沙織という字がいくつも書かれ、大きなハートマークも書かれていた。
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仕事帰りに買ったコンビニの海苔弁当を急いで食べた。白身魚のフライと竹輪の天ぷら、それと金平ごぼうの組み合わせが絶妙だ。海苔の下のおかかだけでもご飯が食べられる。海苔弁当を発明した「ほっかほか亭」に感謝だ。
弁当柄をゴミ箱に入れて、シャワーを浴びた。ジーンズに長袖のTシャツ、フリース生地のトレーナーの...
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