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自作小説倶楽部11月投稿

『微笑の絵』

「灰田氏はどちらですか」
屋敷の玄関を出たところで藍子はふいに現れた刑事にひやりとした。喪服のような黒のスーツなのに顔には絶えず笑みを浮かべている。それでいて目は笑っていない。昨日初めて会った時から不気味な印象を持っている。
「書斎だと思います」
「失礼ですが、どちらにお出かけで...

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自作小説倶楽部9月投稿

『カゲロウの思い出』


あれは僕がまだ子供でやっと中学2年の秋の出来事だった。

灯り始めた街頭の光の中、カゲロウの姿を追っていた視界に人影が掠めた。目を戻すと公園のベンチに人がうつむいて座っていた。若い女性らしい。と思いながら、改めてその姿を観察してしまったのはその人が花柄のスカートに不釣り...

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自作小説倶楽部8月投稿

『夢見る人魚』

「う~ん。美味しい。磯の香りがするね」
目の前で彼は大きなフォークとナイフを使い食事をしている。白いテーブルクロスに覆われた丸いテーブルの向かい側にあたしが座っていた。何を食べているのだろう。少し気になったがあたしはあくびをした。やばい、高校の朝礼でもないのにこのまま寝てしまい...

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自作小説倶楽部7月投稿

『彼は宇宙人』

「実は僕は宇宙人なんだ」
彼の突然の告白にあたしは反応を忘れて停止し、食べようとしていたアイスはスプーンから零れ落ちて喫茶店のテーブルクロスにしみを作った。
「えっと、それはどういうことかな」 
目の前の彼は中肉中背という体形で、黒髪黒目、一重まぶたで凹凸の少ない顔立...

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自作小説倶楽部6月投稿

『薔薇泥棒たち』

「あの無智蒙昧、不智不徳、無風流な連中には花一輪の美しさ、その中の生命の神秘、品種改良を重ねた数千年の先達たちの偉業を全く理解していない。感じることすらできないんだ。警官どもも口では怪しからんと言っておきながら高が花なんてと思っていることが丸わかりだ。今朝なんて捜査の進展を聞...

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