Nicotto Town


しだれ桜❧


 

刻の流れー20

1週間後、要はまた先週と同じ山頂の駐車場にいた。この間の時間より少し早い。辺りを見回すがそこには要以外誰もいない。店ではその日は朝から次のヤマの段取りの会議があるはずだった。要は会議が嫌いだ。大抵は、石橋と梶がしゃべってるのをただ聞いているだけで、退屈極まりない。偵察の報告はその都度しているし、自分...

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刻の流れー19

アキラたちと別れた要は何とかぎりぎりで開店準備中のラ・パルフェ・タムールにたどり着く事が出来た。自分の部屋に駆け込み慌ててコックコートに着替える。ヘルメットの下の髪はまだしっとり濡れていた。仕方ない。そのままGI帽を頭に乗せた。厨房に駆け込むと、ボワソニエ(魚料理シェフ)が待っていたぞとばかりに剥き...

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刻の流れー18

「おい要、お前小銭もっとうか?」唐突にアキラが聞いた。「?」「おっ、アキラの風呂好きが始まった。」環が混ぜっ返す。「相変わらず、すきやなあ。」とハルも同調する。「何や、お前ら行きたないんか?」アキラがムキになる。要は、訳がわからぬまましばらく3人のやり取りを聞いていたが、財布をごそごそすると、「小銭...

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微かな南風ー13

すずらんは ワクワクしながら 約束の時間を待ち焦がれてころね姫の所へ通った
周りの人も 生き生きしたすずらんを見て こんな事もあるんだと感心していたが彼女自身が長期休暇を取るためにも 時間を今までより有効に使うため「以前より仕事がタイトになった」と部下たちも仲間内で話していた 彼らは それでも それ...

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刻の流れー17

4台がほぼ同時にエンジンに火を入れた。カオ~ン、コッオ~ン コンコンココンどのバイクも音を聞くと吹き上がりがいい。よく整備さている。どうもプロのバイク屋が絡んでいるようだ。と、一台のバイクが走りだした。ハルが勢い良く飛び出したのだ。それを残りの3台が追いかける形になった。ハルはダッシュで稼いでコーナ...

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