Nicotto Town


しだれ桜❧


 

微かな南風ー10

アルフとスティーブがキッチンへ移動したのでころね姫は あらためて持ってきたプレゼントをスズランに手渡した
「きっとお気に召すと思って^^」
「ありがとうございます この部屋に入る前から感じていた気配の原因がこのボトルだったんですね」
「やっぱり すずらんさん感じ取ってたんね」と嬉しそうに言った
すず...

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刻の流れー10

まだ夜の明けきれていない阪神高速にエンジン音が響いた。ショートストロークのエンジン音でコーナーを抜けていく。男が4人、無言で乗っている。運転をしているのは目が細くちょっとくせ毛の男、ムダのないスライド走法だ。3人の中年の男達に混じって、中の一人はかなり若い。運転手が時々ミラーを流れる白々明けの街を片...

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刻の流れー9

ラ・パルフェ・タムールに来て最初の一月あまり、要は夜ベッドへ入るや否や、瞬く間にドロのように寝てしまった。それから数ヵ月後、要は石橋から祖父が死んだと聞かされた。それを機に、石橋は要を正式に養子にすると言った。要には法律上のことは全く解らない。それでも、自分が孤児になったことは理解できた。身寄りのな...

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微かな南風ー9

すずらんが スティーブの案内でアルフの部屋に近づくほどに 何かを感じていたそれは 甘美な 心をウキウキさせるような気配
「スティーブ アルフの部屋の方から ものすごく感じるものがあるのだけど なんなの?」
「はて?     」 顔を上げて周りを見回して気配を感じようとしてみたが「すみません 私にはな...

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刻の流れー8

興津が担当するバランス感覚と基礎体力に、原田のバイクを使った実践的バランス訓練が自然と追加された形になった。要はたちまちバイクのとりこになり、朝一番からでも乗りたがる。しかし、「あっちが先だ」原田はすがる要をすげなく興津の訓練に追い返すのだ。要はバイク乗りたさに興津のカリキュラムを早く終わらそうと躍...

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