Nicotto Town


まぷこのぶろぐ・・・か?


ぶろぐ、の、ようなもの。




【野望】-3

 チャンスは思ったよりも早く訪れた。何かの授業でレポートを書くために、獲物が単独で図書館へ行くことになった、という情報を「僕」の一人がもたらしたからだ。無論、レポートを書くのは獲物一人ではないが、必要な文献を獲物が所持していない、というのだ。
 逸る胸を抑えつつ、図書館に向かうと、ちょうどお守の奴...

>> 続きを読む


【野望】-2

 「いいニュースと悪いニュースがある」
 学期間の休みに入って家に帰った俺に、親父がいきなりこう話しかけてきた。
 「いったい、何の話だ?いきなり」
 「お前、「金瞳の娘」の話を覚えているか?」
 「覚えているとも。おかげで「狩り」に身が入らなくて」
 「「学院」にいる間は、狩る相手は慎重...

>> 続きを読む


【野望】-1

 「「金瞳」の娘が現れた」
 親父が帰ってきて、硬い表情でそう言った。
 「へー。よかったじゃん。長年の苦労が実って。で、どの女が孕んだ子?」
 「馬鹿者。儂の支配下にある女が産んだ子ではない。無論、お前の、でもないがな」
 「ひでーなー。俺の好みと「彼」の好みが合わないからって、「無論」は...

>> 続きを読む


契約の龍(45)

 「で、その龍が、抱えているものに向かって、「ユーサー」って呼びかけてたんだけど……」
 「けど?」
 「…それが、クレメンス大公のように思えて。…近くで見たわけじゃないから、確かだ、とは言えないんだけど…」
 「それで、クレメンス大公はユーサーに似ているのかどうか、確認したくなった、と?」
...

>> 続きを読む


契約の龍(44)

 クリスが復調するまで、ほぼ丸一日を要した。
 俺も、慣れない運動をしたせいで、あちこちが痛い。
 本を読みながら、カウチでまどろんでいると、セシリアが部屋の中で放しているリンドブルムが、心配そうに時々やって来てはまとわりつくので、そのたびに、「大丈夫だから」と頭を撫でてやる。何回かに一回は、撫...

>> 続きを読む





カテゴリ

>>カテゴリ一覧を開く

月別アーカイブ

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009

2008


Copyright © 2025 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.