「あっ。郡山さん。」
白雪姫に呼び止められる。
「放課後、図書室で会議だって。」
「そう。」
いつも通りの笑顔の彼にいつも通りの返事をすると私は席に着く。
だから、白雪姫の表情には気づかない。寂しそうな、何か言いたそうな表情に。
家に帰った後、なぜか私は押し入れに入り1枚の紙を手にした。
『...
「あっ。郡山さん。」
白雪姫に呼び止められる。
「放課後、図書室で会議だって。」
「そう。」
いつも通りの笑顔の彼にいつも通りの返事をすると私は席に着く。
だから、白雪姫の表情には気づかない。寂しそうな、何か言いたそうな表情に。
家に帰った後、なぜか私は押し入れに入り1枚の紙を手にした。
『...
最悪な理由は2つ。その1、父親が一緒。
白雪姫の本当の父親は飛行機事故で彼がまだ2歳のときに他界した。
その5年後。次の義父が私の父親だった。私の父親が横暴な人だと分かるとすぐに、母親は離婚した。 義父は彼のことを嫌った。話をした事もない。だから、母親は彼を置いて義父と2人で...
『白雪姫』 そう言われている1人の少年がいる。色白で奥二重、ルージュを引いたようなほんのり紅い唇。彼はバスケ部に所属し何度もチームを優勝へと導いている。勉強も上、誰からも人気のある穏やかで笑顔を絶やさない少年。
―私と似ていて正反対な存在
涼やかな目と薄い唇。色は白く髪は腰ほどまである黒髪。勉強も...