Nicotto Town


小説日記。


未来日記所有者14thの日記。
その日の出来事が「全て」小説のように綴られている。
しかし一日一回しか未来が更新されないので、大まかな事しか解らず精密さに欠けイレギュラーに弱い。

天使の黒い羽根 【短編】




「――――行かないで」
 お願いだから、ひとりにしないで



 ぽたり、ぽたりと滴る血が、真っ赤な絨毯に溶ける。 耳障りな呼吸音が自分のものだと気付いたとき、目の前で血を流す少女が、〝彼女〟であることを思い出すのだ。

「コゼット、今日も雨なの」
 遮光カーテンに遮られた大窓から、薄明か...

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企画/短編 2

 # - レインリリーの咲く場所



「先生、わたし、いつ死にますか」


 パパとママの名前。 ……なんだっけ。 忘れちゃった。 私の名前、ななかまど、しいた。 漢字は、七竈 死傷。 しいた。 ……違う。 私の名前じゃない。 で...

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企画/短編 1

# - ラベンダーの匂い




「――助けてあげようか」
 碧い海豚は言った。 瓦礫の山の天辺に座し、足を組んで私を見下ろす。 紫色の髪をした男は、まるで、〝神様〟みたいだった。
「未来を変える力をあげる」
 猫みたいにギラつく、金色の目。 軽薄そうな女顔を歪ませて、長ったらしい前髪をかきあげて、...

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コゼットのイベントの短編



# -  失敗作の鎮魂歌



 ――〝コゼット=フェザー=クロッカー〟が行方不明になってから、1週間後。





 賑やかな煌びやかなサーカスの雰囲気と裏腹に、配られたビラには可笑しな見世物みたいな文字が躍る。
 売り子らしき少女は、仮面の奥の無表情を変えることなく、淡々とビラを配り続けて...

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企画短編



# - 毒人参のジュース



 うそつき。




「はーい二人とも、お疲れ様」

 夏。
 他に表す言葉もないくらいに。

「カキ氷だ!」

 盆に載せた三つのカキ氷。
 透明な容器の中に、冷たく白い山が聳える。
 用意したシロップは信号機の色をして、視覚的に暑さを追い出す。

「死傷(し...

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