黒いピアノと黒い猫 11
- カテゴリ: 自作小説
- 2023/09/28 19:32:57
訓練された犬は獲物を一撃で仕留めると聞いたことがある。相手が人間であれば、その腕の骨を鋭い牙で砕くとも。
体の震えが止まらない。父は僕の恐怖を感じて助けにきてくれるだろうか。
「俺は無防備だ。同志ルービン、お前が守ってくれ」
どうしよう。父と二人で隠れられないか? この狭い小屋で?無理だ。ガラクタを...
訓練された犬は獲物を一撃で仕留めると聞いたことがある。相手が人間であれば、その腕の骨を鋭い牙で砕くとも。
体の震えが止まらない。父は僕の恐怖を感じて助けにきてくれるだろうか。
「俺は無防備だ。同志ルービン、お前が守ってくれ」
どうしよう。父と二人で隠れられないか? この狭い小屋で?無理だ。ガラクタを...
父から聞いてはいたけれど、目の前で父が倒れているのを眺めていると不安になる。
眠っているように見えるけれど、どんなにゆすっても起きない。もちろん、耳元で呼びかけてもピクリともしない。
父は言っていた。
「ダヤン人の中には稀に、動物の霊を持って生まれてくる者がいる。俺は人間として暮らしているが、スイッ...
ダヤン人の父と息子を「保護」するためにその家を訪れた特殊警察官3人は人の気配が全くないことに気付いた。
1人は車に残り、外から家を見張る。
2人は室内に入り、親子が隠れていないか探し始める。どこか蛙に似た表情のずんぐりした背の低い男が上官らしい。「念のために、全ての部屋の収納庫やベッドやソファの下も...
「報いって!?拳銃を持ってる人達にどうやって?」「協力してくれる仲間がいる。そのためにプランを練った。お前の協力も必要だ」
「僕が?」お父さんの目が怖い。お父さんは気が変になってしまったんじゃないだろうか。僕に何が出来るっていうんだろう。
「お前は今日から俺の第一の部下だ。同志ルービン!そして俺のこ...
父に叩かれて泣きながら家を飛び出した夜。
夜明けとともに目覚めると金色の瞳のあの猫がそばにいた。
朝の陽ざしの中で見ると、黒光りするその姿はがっしりしていてエゼルの倍くらい大きい。そっと頭を撫でると「グルルル。ウォーン」と啼いた。「お前に名前をつけようか。…バルドはどう?」バルドはじっ...