創作小説「封夢宮」(7/10)
- カテゴリ: 自作小説
- 2010/11/12 18:48:23
「封夢宮~龍の眠る宮~」
第7話
――コンコンコン 扉が叩かれた。 炎朱をやっとのことで運び込み、ようやく寝かし尽かした所だったため、不機嫌さを隠そうとしないまま戸口へ出る。「………………」 開けた先に二人の...
ここは「あき☆元綵」(はじめあき)の気ままなプログです。
趣味である創作活動の小説やアクセサリー作りなどいろいろ呟いてみたいと思います。
更新も不定期ですが、ゆっくりしていってください。
コメントをもらえると大喜びしますので、よろしくお願いします(笑)
伝言板も「伝言板」のカテゴリーに作っておりますので、気楽にどうぞ♡
「封夢宮~龍の眠る宮~」
第7話
――コンコンコン 扉が叩かれた。 炎朱をやっとのことで運び込み、ようやく寝かし尽かした所だったため、不機嫌さを隠そうとしないまま戸口へ出る。「………………」 開けた先に二人の...
「封夢宮~龍の眠る宮~」
第6話
「炎朱、炎朱」
遠くで自分の名を呼ぶ声が聞こえる。
ここはどこだろう………。
ふわふわした感覚が離れない。
息苦しさが体を占め、身動きがとれない。
名を呼ばれるたびに息苦しさが消えていく...
「封夢宮~龍の眠る宮~」
第5話
開いた瞳をそっと伏せて視線を外した龍は、水愛を彼から隠すように体を動かした。
『龍珠……』
直接頭の中に響いてきた言葉。
『水の龍珠を返して……』
「龍珠?」
炎朱か口にすると龍は傾くように...
「封夢宮~龍の眠る宮~」
第4話
体を起こして立ち上がる。手足は幸いなことに縛られていなかった。扉はというと……鍵は掛けられているか、内側からは簡単に開く扉だった。よっぽど慌てていた様子がありありと判ってしまう。
神殿の一室から抜け出した洸水か見た風景...
「封夢宮~龍の眠る宮~」
第3話
祭典か始まった。
湖の浅瀬に作り出された祭壇の前に、村人全員か集まり出す。
澄んだ色彩の湖水は、ゆらゆらといつものように波打っている。
皆か見守る中、祭壇への道を水龍の巫女が渡っていく。
い...