罪と罰Ⅱ【言霊のロンド】1/6
- カテゴリ: 自作小説
- 2014/02/23 17:32:41
ヤエの罰/ザクラの罪 Ⅱ
# - 八重桜の枯れる日
「――私を認めてくれて、ありがとう」
* 蒼海カズサに引き込まれてから、私たちは軍隊学校へ通うことになった。
だが、ヤエが断固として私を手放す(違う学年になる)ことを許さなかったため、蒼海カズサの取り計らいで、私たちは特別に上級職に就く大将などに...
未来日記所有者14thの日記。
その日の出来事が「全て」小説のように綴られている。
しかし一日一回しか未来が更新されないので、大まかな事しか解らず精密さに欠けイレギュラーに弱い。
ヤエの罰/ザクラの罪 Ⅱ
# - 八重桜の枯れる日
「――私を認めてくれて、ありがとう」
* 蒼海カズサに引き込まれてから、私たちは軍隊学校へ通うことになった。
だが、ヤエが断固として私を手放す(違う学年になる)ことを許さなかったため、蒼海カズサの取り計らいで、私たちは特別に上級職に就く大将などに...
ヤエの罰/ザクラの罪
# - 冥界の果物
――行かないで
――――捨てないで お願い もう
――――――何も、言わないから
*
8年前。
ある、八重桜の咲き誇る雪の日だった。
私たちが捨てられたのは。
そして蒼海カズサに拾われたのは。
朝の日差しも差し込まな...
# - 幼馴染と**の正体
――イラナイ子
蒼でも紫でもない、中途半端な子
どうして貴女はそんなに愚図なの?
――*ねばいいのに
***
やや重たげな雪雲が今日も飽きもせずにこんこんと白い粉を撒き散らしている。
冷たい銀世界は、優しくもなんともない。
ベッドの上、差し...
そういえば思い出したことがあったので、昔のことでも少し話してみようと思う。
端的に言えば、シャギル=ティーゼとユウヤ=ピルエッタは浮浪児だった。
孤児と同じだが、僕らは生計を立てるために人殺しにも手を染めていた。そこが違いだ。
盗みなんて朝飯前、毎日の食事は街の人々から無造作にかっぱ...
「お久しぶり、哀音」
彼女の神社を訪れるのは数百年ぶりだった。
あの頃から何も変わっていない、
この子の姿も、私も、神社も。
一つだけ変わったのは――、
「妖糾さん!」
ぱたぱたと駆け寄ってくる小さな影。
宵の口の暗がりから、声に気づいて出てきた少女は、その瞳に何の疑問も抱か...