Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



無題2

紫煙の匂いと、線香の煙。
どちらも「終わり」の合図だ。あんたは数珠を弄びながら、
「空」だの「縁」だのと御託を並べる。
だが、引き金にかかった指に、
そんな高尚な理屈は通用しない。生きてるか、死んでるか。
この街の掟は、それだけだ。地獄が満員なら、俺が席を空けてやる。
極楽への片道切符は、あいにく持...

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無題

煙の向こう側で、奴は数珠を弄んでいる。
救いなんて言葉、この街の雨には溶けやしない。「執着を捨てろ」だと?
笑わせるな。
この指にこびりついた紫煙の匂いも、
昨日の夜に飲んだ安いバーボンの苦味も、
捨てちまえば俺の輪郭は消えてなくなる。奴の説く「無」ってやつは、
弾丸が心臓を撃ち抜いた瞬間の静寂より...

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夜霧とともに

磨き抜かれた靴音を響かせ、したり顔で「人生抜かれた靴音を響かせ、したり顔で「人生論」を説く。
その完璧なネクタイを、俺の指先が冷たく弾いた。「いいか、あんたの言う『光』ってやつは、
俺にとってはただの眩しすぎるスポットライトだ。
役者はごめんだ。俺は観客のいない暗闇が気に入ってる」言葉の弾丸を、その...

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勝手にしやがれ

乾いたアスファルトを蹴り、俺は行く。背中に投げつけられた「正しい生き方」なんて、
どぶ川に捨てた吸い殻と一緒に流してやった。
説教臭い人生訓を吐く野郎の面(つら)は、
いつだって磨きすぎた鏡みたいに退屈だ。「明日のために」
「誠実であれ」
「絆を大切に」安い酒の酔いも醒めないような言葉を、
俺の耳に...

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錆びたティアラ(悲劇のヒロインへの弔辞)

彼女は不幸という名のドレスを纏い
夜の社交場に現れる
マスカラを少しだけ滲ませるのは
「訳あり」を演出するための 安いスパイスだ「私ほど可哀想な女はいない」
その言葉を合図に 彼女の独演会が始まる
育ちの悪さ、男の不始末、病んだ心
並べ立てられた悲劇は 磨きすぎた偽物のダイヤのように光るだが 透けて...

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