灰色の雨と、枯れたバラ
- カテゴリ: 日記
- 2026/03/13 12:34:10
安物のバーボンの味は、いつも嘘をつかない
喉を焼く熱さは、失くしたものの数と同じだ
ジュークボックスから流れるのは
場違いなほど甘い『酒とバラの日々』あの頃、バラは確かに咲いていた
棘があることさえ忘れるほど、赤く、鮮やかに
だが今は、グラスの底に沈んだ氷のように
形を変え、ただ冷たく溶けていくのを...
安物のバーボンの味は、いつも嘘をつかない
喉を焼く熱さは、失くしたものの数と同じだ
ジュークボックスから流れるのは
場違いなほど甘い『酒とバラの日々』あの頃、バラは確かに咲いていた
棘があることさえ忘れるほど、赤く、鮮やかに
だが今は、グラスの底に沈んだ氷のように
形を変え、ただ冷たく溶けていくのを...
安物のバーボンが
喉の奥で焼けるような記憶を呼び覚ます。
彼女の香りは、真夜中の港の霧みたいに
つかみどころがなく、酷く甘かった。「愛してる」なんて言葉は、
口にした瞬間に嘘になる。
俺たちは、崩れかけた看板の下で
酒とバラの日々を、
ただ煙に巻くだけの共犯者だった。窓の外は、凍てつくような雨。
街...
窓の外の雨を、あんたは「憂鬱だ」と言い
私はそれを「証拠隠滅にちょうどいい」と考える
違う世界に住む二人が、こうして言葉を交わすのは
深夜の交差点で、一瞬だけ信号が青になるようなものだ
挨拶は短くていい。
私の影が、あんたの光を遮ってしまう前に。
運命の女神は、いつも気まぐれにサイコロを振る
たま...
硝子(ガラス)のコップに、場違いな華やかさが突き刺さっている。
ラナンキュラス。
カエルの名を冠したその花は、湿った季節の始まりを告げる。薄い絹を幾重にも重ねたような花びらは
誰にも見せたくない、硬く閉ざした記憶の層によく似ている。
一皮むけば真実が見えるなどと、素人は口にするが。
こいつは剥けば剥...
場末のバーの止まり木で
琥珀色の液体を飲み干す
氷が鳴らす乾いた音は
かつて誰かが囁いた、約束の残響だ胸のポケットに挿した
枯れかけの小さな花
花言葉なんて、とっくに忘れた
「私を忘れないで」
その言葉だけが、弾丸のように胸を貫いたままだ冷たい雨が、ネオンの光を舗道に溶かす
追いかけても追いつけない...