月は嗤い、雨は啼く 第十章
- カテゴリ: 自作小説
- 2023/12/17 01:39:19
第十章
気怠さを纏った「今日」という朝。私は起き上がり、左の手首の痛みに「あぁ…そうか」と昨日のリスカを思い出していた。腕捲りをし、自分で付けた傷を見ると、思いがけない程の大量の傷があった事に驚いたのだが、昨日の私は自分を見失う程「辛かったのだろう」そう思う他無かった。彼からのdmが...
精神的な疾患を持ってる私の気楽に気楽に生きたい願望です~!
ちょこちょこ愚痴も入りますが、嫌な思いをされる方がいたらすみません><
第十章
気怠さを纏った「今日」という朝。私は起き上がり、左の手首の痛みに「あぁ…そうか」と昨日のリスカを思い出していた。腕捲りをし、自分で付けた傷を見ると、思いがけない程の大量の傷があった事に驚いたのだが、昨日の私は自分を見失う程「辛かったのだろう」そう思う他無かった。彼からのdmが...
第九章
いつからだったろうか、彼からのdmが途切れる様になってきたのは。私はすっかりと「孤独」に満ちた日々を相も変わらず過ごしていた。季節はすっかりと桜の咲く時期になっていた。「孤独」にされる事にもすっかりと慣れてしまい、誰とも会話もしない日々だった。それでも、陽は昇り日常は訪れ、時間は過ぎ、一日が...
第八章
いつもは不快な気持ちで起きていた朝だったが、今朝はなんだかスッキリと起きれた様に感じた。恐怖心という不安定な心を持ったまま、私は携帯の電源を入れる。彼からの連絡は来ていた、今迄と変わらず「おはよ」と。その連絡に酷く安堵し、私はこんな人初めてだな、と不思議な感覚になっていた。どうして彼が私に毎...
第七章
「私ね、好きだよ…」とてつもない恐怖心を抱えたまま、伝える。彼にとっては同情心だったかもしれない、それでも「俺もすきだよ」そう伝えてくれた。私は、その文字を見て泣いていた。「いつかは離れて行ってしまうかもしれない存在」に不覚にも涙が出てしまったのだ。「すきだよ」その言葉を信じる...
第六章
それから彼とのdmでのやり取りは深夜の2時頃まで続いた。彼はとても不思議な感覚の人で、直ぐに仲良くなる事が出来た。下心のなさそうな、会話をしてくれる人だった。私の心を埋めてあげる、とも言ってくれた人。「この人」の言葉を信じて良いのか分からなかったが、私はその素直な気持ちを伝えた。「人間不信拗...