結んでいた手を離したのは
私からだったろうか
あなただったのか
もう肩よせ合うこともなくなって
いつからだったろうか
目を合わせて話さなくなったのは
気が付いていたけれど
認めたくなかった
うつむいて座っている私を
何も言わずに外を見ていたあなた
時間が長く感じるなんて
こんな時がくるなんて...
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結んでいた手を離したのは
私からだったろうか
あなただったのか
もう肩よせ合うこともなくなって
いつからだったろうか
目を合わせて話さなくなったのは
気が付いていたけれど
認めたくなかった
うつむいて座っている私を
何も言わずに外を見ていたあなた
時間が長く感じるなんて
こんな時がくるなんて...
雑踏の中を歩いても
行く人々が風景に見える
見ているのか 見えてないのか
分からない街の中
季節の風を受けながら
こんな匂いの中で
歩いていた二人
それもまた人には
風景に見えたのだろうか
もうそんなことはどうでもいい
どこまで思い出を追うのだろう
遠い彼方に飛ばしたいのに
二人つないだ手が...
こんにちは 今日の私
どんな顔をしているの
何を考えているの
どこに行こうというの
何を持っていこうというの
覗きこむのは誰
化粧さえ忘れた顔
行ってしまった彼のこと
あのスタートラインに
思い出の詰まったトランクを持って
問いかけるのは誰
悲しみさえ忘れた顔
一人残された私のこと
行方わえ...
あなたに会いたくなるこんな夜は
長くて 淋しくて
ベランダに出て見る空も
涙を流したように星も出ない
ただ立ち止まることしかできなかった
お互い立ちつくしたままで
向かい合っていても心は
固く閉ざしていたのだろう
もう会えなくなることを知っていたら
もっとわがままを言うんだった
もっと泣いた...
「返して」と言われなかったあなたの部屋の鍵を
手のひらに握りしめて
頬杖ついて
私は何を考えているのか
「返して」と言わなかった私の部屋の鍵を
あなたはどうしたことだろう
ホルダーにとめたそれを
見てはなんのものかと考えるのか
いつもあなたの部屋で私の部屋で
笑って 泣いて 怒って 謝って...