そよ風が吹いた
スマホの文字が飛んでいった
「す」と「き」の文字が
そよ風にのって飛んでいった
折れ曲がって
飛んでいった
届くのかな
途中落ちないかな
読めるのかな
わかるかな
お日様が笑っている
何処へ行くのかなと笑っている
また風が吹いた
「す」と「き」の文字はさらに舞い上がった
...
そよ風が吹いた
スマホの文字が飛んでいった
「す」と「き」の文字が
そよ風にのって飛んでいった
折れ曲がって
飛んでいった
届くのかな
途中落ちないかな
読めるのかな
わかるかな
お日様が笑っている
何処へ行くのかなと笑っている
また風が吹いた
「す」と「き」の文字はさらに舞い上がった
...
美しい花は
あなたの本当の姿なのだろうか
若い緑が美しい
それが本当のあなたなの姿なのではないのか
赤子の指先のように柔らかな
開きかけた若葉が
今日の雨の冷たさに
凍えることなく光り輝いている
その葉先から有り余ったこれからの命を
めいっぱい放出しながら
美しい花は
あなたの本当の姿なの...
波の音が聞こえる
静かに潮の香りを漂わせながら
海は何十億年と息をしている
それは波となって打ち寄せてくる
遠くから声が聞こえる
誰かが自分を呼んでいる
力を下さい
私に
海は黙って
波を寄せてくる
もう一度
力を下さい
背を向けて
歩き始めた私に
海は頼もしく
うなずいた
何を書...
さくらの花びらの一枚一枚に
花の精がきっといる
風に舞う花の精は
落ちることでその命を失うのだけれど
いったい空を舞っているとき
何を思っているのだろうか
何十万枚
何十億枚
そのなかで
わたしを思ってくれている精はいるのだろうか
空を舞っている瞬間に
少しでも
その瞬間に
少しでも
...
落ちてくる
花びら
涙でにじみ
幾枚にも幾枚にも映る
落ちてくる
花びら
もうこれ以上
姿を見せないで欲しい
落ちてくる
花びら
もうこれ以上
涙を見せたくないから
緑のまじった
葉桜が好きです