雪が降る時の流れの隙間を埋めるように
それはやがて溶け何事もなかったのように時は流れていく
あなたを信じていいのぼんやりとした景色にそう尋ねる
今は夏なのに雪が降る
私の心の隙間を埋めるように凍えた心に雪が降る
それは愛という言葉を隠し深く埋める
止むこともなく降り続く雪8月の深夜
あなたは私の横で...
雪が降る時の流れの隙間を埋めるように
それはやがて溶け何事もなかったのように時は流れていく
あなたを信じていいのぼんやりとした景色にそう尋ねる
今は夏なのに雪が降る
私の心の隙間を埋めるように凍えた心に雪が降る
それは愛という言葉を隠し深く埋める
止むこともなく降り続く雪8月の深夜
あなたは私の横で...
白い星を雲が隠した暗い夜の闇が広がった
黒い風が吹いた冷たさがほほに触れた
私が歩いているのは本当の道なのだろうか
私の隣を歩いているのは誰そっと指が触れた
感じた温もりに足を止めた
振り向くと誰もいないあなたは誰
微かな泣き声が聞こえたあなたは誰
白い星を雲が隠した見えない道をまた歩き始めた
私独...
花を携えお盆の墓参りに行った電車に乗るとうまい具合に席が一つ空いていた
席に座り前を見ると一人の中年の女性の紙袋に目がいった
膝に抱えていたのは黒字に金色の虎が描かれた紙袋
虎屋の羊羹である
「食べたいな」甘党の自分はそう思った
そう言えば亡き父も羊羹が好きだった父の祥月命日にはその店の羊羹を供えた...
紫陽花が霧雨の中に泣いている
青い涙が一つ地面に吸い込まれていく雨音さえ聞こえない静寂の中
わたしの愛が一つ零れ落ちたそして音もせずに地に消えて行った
霧雨は降り続ける紫陽花が悲しく青く光っている
やさしく風が吹いたわたしの頬を撫ぜた
ふと見ると白い蝶が紫陽花に羽を休めていた
紫陽花を慰めるようにそ...
紫陽花は星なのかもしれないそれは朝露とともに輝き始める
青、紫、ピンク、白それはしっとりと輝き始める
振り返りざまにわたしがあなたを初めて見たときの輝きだ
昼間は日差しを浴びてさらに輝く日陰の花は落ち着き払って存在する
わたしが初めてあなたと話した時に見た笑顔の輝きだ
街中に紫陽花が咲いている星の束...