Nicotto Town ニコッとタウン

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眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

その一輪の花2

私はそっと、その一輪の花に、指先をのばす
朝陽に透ける、薄い花びらの、あまりの危うさに
私のかなしみが、触れて汚してしまはぬやうに
息をひそめ、そつと、こころのなかで語りかける「おまへはなぜ、こんな寂しい岩のあいだで
だれに見られるでもなく、美しく咲いてゐるのか」
風がまた、さやさやと湖の波を揺らし...

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その一輪の花

あたたかな朝陽の、最初のひとすじが
白い霧をひらき、つめたい岩肌を濡らすとき
そこに、だれも気づかなかった、一輪の花が
かすかなひかりを浴びて、ひそやかに咲いてゐた遮るもののない湖の、青いみづうみに
どこからか、やさしい風が吹きわたり
眠っていた水面は、ちいさな銀の波を立てる
私の凍てついたかなしみ...

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寂れた温泉宿から3

まだ明けない東の、薄桃色のひかりのなか
岩場を包む朝霧は、ただ白く、どこまでも深く
すべての音を吸ひこんで、世界はしづまりかへる
私の胸の、行き場のないかなしみのやうに人工の湖は、冷ややかに、ただ眠りをつづけ
波ひとつ立てず、目覚めぬ夢を宿してゐる
だれも私を呼ばない、だれもここには来ない
この圧倒...

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寂れた温泉宿から2

白く、どこまでも白い朝の霧がひろがり
岩場もみづうみも、すべてを隠してしまふ
ここにはただ、世界の果てのやうな静寂
わたしの呼吸(いき)だけが、つめたく響いてゐる背負ひつづけたかなしみは、あまりに重く
私はもう、語るべき言葉を失くしてしまった
ただ独り、この濃い霧のなかに立ち尽くし
消え去った過去の...

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寂れた温泉宿から

裂けた岩肌から、白く、かそけき霧は立ち
ゆらぎながら、青い空へと消えてゆく
それはむかしの人が忘れた、ため息のやうに
誰もゐない斜面を、ひそかに濡らしてゐる谷の底には、いつかひとの造ったみづうみ
鏡のやうに、動かぬ雲を映してゐる
その底ひには、沈んだ村の、或る日のひかり
静けさだけが、いまは、深く湛...

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