しめやかな秋の雨が そっと濡らしている
東の果ての さびしい砂のひろがりを
夕凪の海は かすかな呼吸(いき)さえわすれ
鏡のように ただ静かにひそんでいるそこには だれの人影もない
ただひとりの わたしの影のほかには
岬のさきで 濡れた風信器(ふうしんき)が
いまは応える風もなく ひっそりと黙りこむ...
ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。
しめやかな秋の雨が そっと濡らしている
東の果ての さびしい砂のひろがりを
夕凪の海は かすかな呼吸(いき)さえわすれ
鏡のように ただ静かにひそんでいるそこには だれの人影もない
ただひとりの わたしの影のほかには
岬のさきで 濡れた風信器(ふうしんき)が
いまは応える風もなく ひっそりと黙りこむ...
しめやかな秋の雨が そっと洗う
遠い東の 平らな砂のひろがりを
日暮れの海は 風をわすれて
鏡のように ただ静かにひそんでいるそこには だれの人影もない
ただひとりの わたしの影のほかには
失われた季節の 淡い記憶のように
波の音さえも やさしく途絶えてあたたかい涙のような 雨のしずく
それはわたし...
ねえ、そうでしょう? 私は彼らを恐れているのではない。必死に生きる彼らに嫉妬し、それを認められない我が身の傲慢さに、いま、狂いそうなほどの罪悪感を覚えているのです。
この傲慢さに気が付きながらも、やはりあの浅ましい喧騒には死んでも戻れないという、私のこの救いようのない卑怯さを、どうか、あなただけでも...
ねえ、聞いてくれませんか。あなたなら、きっと分かってくれる。私はさっきから、この薄暗い坂道を、まるで世間から追われた犯罪者のような顔をして歩いているのです。
昼間、あの盛りのついた獣のように、浅ましい欲望を剥き出しにして群れている人間たちを見ていたら、もう、たまらなくなってしまって。手元の端末に流れ...
ああ、私はなんと嫌な、浅薄な男なのだろう。盛りのついた獣の如き人間たちを、心の中で「浅ましい」と蔑み、自分だけは高尚で、清らかな月光の住人であるかのような顔をしている。ガス灯の影で黒い野良犬に語りかけながら、孤高の逃亡者を気取っている。
だが、その実、私の中にあるのは、煮詰めたような「知識人」の傲慢...