Nicotto Town ニコッとタウン

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眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

想いで 凍りついた色彩への別れ

夜が明けても、
太陽は姿を現さなかった。
ただ、濃いミルクのような霧が、
オーヴェルの街を、
そして俺の行く手を深く包み込んでいる。無人のプラットホームに、
一人、佇(たたず)んでいた。
湿った空気が肺を冷やし、
昨夜浴びた安酒の残りを、
ゆっくりと洗い流していく。線路の先は、
白濁した虚無へと消え...

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想いでの琥珀の嘘 ── オーヴェル

激しい雨が、
オーヴェルの古い石畳を叩いていた。
濡れた街路灯の明かりが、
足元で粉々に砕けた硝子(ガラス)のように
鈍く光り返す。襟を立てたコートの男──、
行き先のない旅人が、
場違いな足音を響かせて歩いていた。
この街の泥は、
過去の記憶と同じように
靴底にまとわりついて離れない。場末の酒場の...

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想いでのオーヴェル

黄金色の麦畑が、
夕闇の底へ沈んでいく。
カラスの群れが空を裂き、
まるで誰かの命の終わりを告げるように、
不吉な影を落としていた。オワーズ川の水面(みなも)は、
ひたすらに冷たく、暗い。
あの日、あの男が流した血の色を、
すべて飲み込んでしまったかのように。俺のポケットの中、
使い古したライターが...

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8月の悲歌(エレジー)

真夏の夜の湿度が
トランペットのピストンを
重く、鈍く濡らしていく8月の風は
熱を孕んだまま
おれの乾いた唇を通り過ぎるクール・ジャズという名の
冷徹な仮面を被りながら
胸の奥では 烈火が燻(くす)ぶっている照りつける太陽から 逃れるように
地下のジャズ・クラブの暗闇へ
おれは深く 潜りこむ誰もが狂...

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霧のステーション、静かな三つの願い

霧のステーション、静かな三つの願い(Soundtrack: Hank Mobley - Soul Station)Ⅰ. 夜霧のテナーサックス夜霧が街を優しく包み込み、
ネオンの灯りは、湿ったアスファルトに淡く滲んでいく。
ビルの隙間をすり抜ける冷たい風は、都会の静かな吐息。
俺はトレンチコートの襟を...

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