Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


日々のはざまについて、
地上でみた夢の記憶、
地中で見られた眠りのすきま、
絵画や小説、想像世界、花たちなどについて
静かに渡りを記述しています。

夢の中で貴方と何度も再会する

明け方の夢。恋愛をしていた。肩を抱かれながら階段を上っている。私は以前彼と夢の中で会っていた。夢の中で再会したのだ。「夢に出会いさえすれば行ける(…)あのなかの何ひとつ現実には起きはしなかったし、あのなかの何ひとつ今後も起きなくても」(ポール・オースター『ティンブクトゥ』)

夢の男...

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新生活と非日常と日常

春からの新生活。

私は自分の周囲の現実世界を殆ど気にかけていないことに今さら気づいた。
だから、他人の現実世界でおこったこと、おこっていることにも興味がもてない。
そして、自分におこった辛いこと、楽しいことですら、
きにかけていないのだから、本当におこったことではなかった。
本当なのは、公園で花を...

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私が身につけている指輪。

私はジプシーのように手持の貴金属の総てをいつも身につけている。ブレスレット、首飾り、指輪は七個。誕生石はトパーズだが嫌いなのでつけてない。色がルビーよりも血のようで好きなガーネット(亡父の誕生石でもあるから)、プルーストが夕焼の池のようだといった、ラリックも好んだオパール。

七個の指輪の内訳。右の...

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ボストン美術館 日本美術の至宝

 三月のおわりに上野の東京国立博物館・平成館「ボストン美術館 日本美術の至宝展」にいってきました。
 四月十五日まで「博物館でお花見を」展も本館でやっています(ボストン美術館展のチケットで当日限り入れます)。

 若冲《鸚鵡図》。レースのように白い羽根が透けて背景すら見える緻密な鸚鵡、だが止まり木部...

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ほぼ満開の桜

毎日、近所から数キロ圏内の桜を見て回っている。縄張りを調べる猫のように。満開に近づく度、むせそうな、胸のどこかがきしむような眩暈が強くなってくる。過去の私と出逢うのだと思ったが違う。過去から連綿と続く彼らの瞬間に立ち会っているのだ。

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