以前書いた物語 いんこな日々-第10章-(前編)
- カテゴリ: 小説/詩
- 2009/11/13 00:28:38
第10章 恋の架け橋(前編)
「…心…」
ポツリとグリ子が言った。
「はぁ?心?」
聞き返すと グリ子がうらみがましく身をよじった。
「あんた ちゅう坊と随分 仲良いじゃないの?」
唐突になんで ちゅう坊なんか出てくるわけ?と思ったが、私が口をはさむ隙はなかった。
「私...
しばらく、おうむたんが 毒舌はく日記になります(^^;。飼い主に責任はとれませぬこと、ご了承ください
第10章 恋の架け橋(前編)
「…心…」
ポツリとグリ子が言った。
「はぁ?心?」
聞き返すと グリ子がうらみがましく身をよじった。
「あんた ちゅう坊と随分 仲良いじゃないの?」
唐突になんで ちゅう坊なんか出てくるわけ?と思ったが、私が口をはさむ隙はなかった。
「私...
9章 秘密の散歩(後編)
そんなわけで 私は 二羽の入ったかごには 頻繁に出入りするようになり そのうち へなちょこセキセイ男ちゅう坊とそれなりに仲良くなっていった。(オカメ女グレ子は 徹底して私から逃げるので話すという状態には 到底ならない)
「それにしても。」
と私は 用をたした(フンをしたっ...
9章 秘密散歩(前編)ここのいんこ達は みな かご抜けはできない。飼い主の外出している時間が多いので 留守の間のいんこの安全を考えた上での 飼い主の方針である、と思われる。
なので。鳥かごの出口に鍵がわりのナスかんや洗濯バサミはつける必要はない、と飼い主は思い込んでいる。
しかし 実は!私はかご抜け...
8章 夜中の頬ずり(後編)
飼い主は 私に頬ずりしながらしゃべっていたから 私がうなだれているのに気がついて
「いっしょに悲しんでくれるなんて 優しいね」
と勘違いされたので ますます身が縮む思いにかられて
「きゅ~~」
と身をよじったのが それがまた彼女の心にぐっときたようで。
「りょうちゃんが...
8章 夜中の頬ずり(前編)ある日。いつまでたっても部屋の電気が点かなかった。他のいんこにとっては まっくらな部屋ん中では寝るしかない、って感じで グーグー眠っておる気配だが 私は元人間であるから 飼い主のことが だんだん心配になってきた。
隣のいんこ達のように脳天気に寝てられない こういう時って 根...