「遥か遠く秘密の青」
- カテゴリ: 自作小説
- 2023/09/14 18:25:43
まるで、祝福するかのように晴れ渡った空でした。
とある五月の朝、王と妃の間に待望の子供が生まれました。結婚してから長い間子供に恵まれなかった二人はもちろん、姫君の誕生に国中がこぞって祝杯をあげ、このめでたい日に民も鳥もラッパも大砲も朝から晩まで喜びの歌を高らかに歌いました。 たっぷりの愛情を注が...
日日是悪日
まるで、祝福するかのように晴れ渡った空でした。
とある五月の朝、王と妃の間に待望の子供が生まれました。結婚してから長い間子供に恵まれなかった二人はもちろん、姫君の誕生に国中がこぞって祝杯をあげ、このめでたい日に民も鳥もラッパも大砲も朝から晩まで喜びの歌を高らかに歌いました。 たっぷりの愛情を注が...
背景の「うさぎのお月見」を出して「猫フェス2023の 頭のせおやすみ猫【オレンジ】」と交換。
せっかくなので猫ずくしコーデ。
2009年8月31日リリースの古いアイテムである程度希少かもしれませんが無料がPに代わったので良い取引だったと思います。同品の出品者は他にもいましたがなぜか私のところに多数(...
墓参りを終え帰路につく。何人かに挨拶や報告を済ましたが、頭の中は先ほどの女性の残像でいっぱいで上の空は否めず、土の下の彼らには申し訳ないことをしたかもしれない。 あの時、僕がフェイスガードの内側で目をギョッとさせるだけだったのに対し、祈織は俊敏にあの人の元に駆け寄った。「どうしたんですか?」 今思...
「死ぬんだったら今日みたいな日がいい」 頭上で咲き誇る桜を見上げ、少し前を歩いていた祈織(いのり)が呟く。防護マスク越しの声はくぐもり正確な内情はうかがい知れない。口ほどに物を言うという目も、陽光を反射する透明な保護面に覆われ、結局どんな顔をして希死念慮を言葉にしたのか分からずじまいだった。 僕達人...
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