最期の任務。(カゲプロ)
- カテゴリ: 自作小説
- 2014/06/22 09:09:15
*カノ*
僕は不良品だ。
母さんに要らない存在だと、本当に役に立たないわね、と何度も言われた。
母さんに言われたこともできないで怒られて、殴られて、そして、母さんを傷つけてしまう。
僕はそんな僕が嫌いでしかたなかった。
それは今も変わらないんだ。
マリーとキドをからかって傷つけた。
シンタロー君...
*カノ*
僕は不良品だ。
母さんに要らない存在だと、本当に役に立たないわね、と何度も言われた。
母さんに言われたこともできないで怒られて、殴られて、そして、母さんを傷つけてしまう。
僕はそんな僕が嫌いでしかたなかった。
それは今も変わらないんだ。
マリーとキドをからかって傷つけた。
シンタロー君...
*カノ*
ただ、ただひたすらに怖かった。
自分の考えていることを、自分のことを全て緑色の青年に見透かされているようで不安な気持ちになった。
そんな考えを頭のなかでぐるぐると回していると青年が僕に一枚の写真を見せてくれた。
「君の名前はカノ。
ここに映ってるっすよね?
で、俺がセト。
あとは...
*カノ*
ここは・・・どこだろう・・・。
僕は、どうしちゃったのだろうか。
というか、僕は誰だっけ・・・?
何も思い出せない・・・・・。
思い出そうとすると頭痛に襲われる。
そうだ・・・。
欺かないと。
あれ・・・?
欺く・・・?
どうやって・・・?
誰に向けて・・・?
なんのために・・・?...
*セト*
さっきから俺はひたすら走り続けている。
夜空には月と星が輝いていた。
路地裏、人気のない公園、赤レンガの小さな家。
いろいろなところを探したがカノはいなかった。
ただ、一箇所だけ探していない場所があった。
よくカノが通っていた廃ビルだ。
カノ、カノ、カノ、カノ―。
ようやくカノの姿を...
*セト*君はいつも自分のことを嘘つきだという。君はいつも自分のことを醜くて汚いだけだという。
君はいつも自分で自分を殺している。
君はいつも独りになることを恐れている。
君はいつも自分に素直になれないという。
君はいつも・・・・・・。
今ので分かっただろうか。
俺はカノのことが好きだった。
それ...