下北沢南口 ~あとがき~
- カテゴリ: 自作小説
- 2010/07/12 18:13:09
明るく、さりげなく、それでいて切なかった恋。それがイメージでした。
この作品の中で、気をつけて書いたのはシンプルにすること。
サボってるわけではないけれど、不必要なところを削って、感情移入しやすく、
イメージを作りやすくして見ました。
あと、女性目線の詩を男性目線で書きましたが、案外大変な作業で、
...
日頃,生活してると,楽しかったり,辛かったり,
いろんなことがあると思います.でも,どんな時間だって,
「全部自分の色」ってことで,それを楽しんじゃえ!
…ってブログですよ?
明るく、さりげなく、それでいて切なかった恋。それがイメージでした。
この作品の中で、気をつけて書いたのはシンプルにすること。
サボってるわけではないけれど、不必要なところを削って、感情移入しやすく、
イメージを作りやすくして見ました。
あと、女性目線の詩を男性目線で書きましたが、案外大変な作業で、
...
駅へ続く道は、だんだん短くなっていった。
階段の踊り場で、僕はようやく口を開いた。
「サヨナラ」
弱々しく、か細い声が口から零れ落ちた。
「サヨナラ」
似たような声が、口を離れた。
いつ...
少し日が傾いたころ、商店街に着いた。
よく勉強道具を買った文具屋。
下らない雑貨を見て笑いあった百均。
あのころ着ていた服を買った洋服屋。
なぜだか他人行儀な町の喧騒に戸惑いつつ、
キミとの時間はこんなにも充実していたんだと、改めて実感した。
いつか、これと同じか、それ以上の時間を
過ごすことができ...
「今日、空いてる?」
帰り道、キミに聞いた。
「ヒマだけど・・・どうしたの?」
「俺さ、『別れる』って言葉に対して返事してないよね?
だから、ソレを今更伝えたいだけ」。
君はクスッと笑った。
「なんだか変わらないよね。
昔っからワケわかんないことばっかするとこ」。
僕は頭を掻いた。...
沈黙を破ったのは、僕だった。
「ここ、志願してたんだ」。
「将来の話なんて、したこともなかったよね」。
君の溌剌とした顔に現れた、小さな戸惑いを、
僕は見逃さなかった。
「なんだかフシギだな、未来のことを考えたりしなかったから、
分かれようって思ったんだぁ・・・」。
「そうだったんだ・・...