Nicotto Town



真に驚くものは爆笑を誘い美に至る


9歳の私に電車で片道二時間の通院は長かった。帰路、貰っていた駅蕎麦代を面白そうな薄い文庫本に換えた。『どくとるマンボウ航海記』。これが北杜夫との出会いでしした。
二時間、とにかく死にそうになった。爆笑を息を止め堪える。周囲の大人の訝し気な視線は痛いけど、笑いが収まるとまた開く。数行読む。吹き出すの...

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露芝に泣き、露芝に笑う


秋の半ばの法事のあと、精進落としをどうしようと悩んだ末、独居の従妹のマンションで親族に手料理をふるまうことになった。マスク会食というのは高齢者にはツライし興もそがれるわけでして。
従妹は部屋を片付けるついでに座布団カバーを新調し、当日飯食いながら可愛い柄を自慢した。通販で頼んだそうだ。色は初秋らし...

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下手物/ゲテモノ考


エリュアールとマラルメ、ショパンコンクール、九谷焼の陶象嵌と菊花石、ローランドカークと相倉久人、アンリ・ルソー。今回の散文……いや「惨文」はこんな風に散らかりますのでご容赦を。
まず、詩について。シュルレアリズムの詩は好きです。一緒にユニット組んだ多国語に堪能な詩人も瀧...

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『してございます』時代の背景


聞き慣れぬ話法に目くじらたてるのはバカで保守的な老醜の証拠。そんなわけで近年ひんぱんに聞く『…してございます』に噛みつきますが、背景には真に現代的配慮もあるのだろうなー、と愚考します。
「用意してございます」「先ほど書式でお配りしてございます」……こうした...

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秋。けっきょくビルエヴァンス


大友良英がジャズバラード特集を組んだ。いいとこ押さえてくる。デックス、ジャケ、ロリンズ、トレーン&モンク、ジョニーハートマン、変化球として渋谷毅&森山威男やドルフィーのアルトソロも。
見逃し配信でショパンコンクールの歴史を特集した特番も見た。ルビンシュタインの映像もド迫力であったが...

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