Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



銀の弾丸とコンクリート

街灯がアスファルトに、湿った光の輪を落としている。
この街の月は、余計なものまで照らし出しすぎるのが欠点だ。
路地裏のゴミ溜めも、俺の飲み残した安い後悔も。角を曲がれば、見慣れたバーの看板が、
不機嫌なダイオードを震わせて瞬いている。
追っ手はいない。だが、静寂が一番厄介な追跡者だ。
耳の奥で、さっ...

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硝煙の竪琴(ライラ)

真夜中の屋上で、煙草に火をつけた
灰色の煙は、4月の湿った風にすぐかき消される
空を見上げれば、こと座のベガが冷たく俺を睨んでいた
まるで、かつて愛した女の瞳のようにな誰かが言った
流れ星に三度願えば、望みは叶うと
だが、あいつらは願いを聞くために落ちてくるんじゃない
ただ、重力という名の非情な掟に...

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死神の同窓会

背後に立った気配だけで、酒がまずくなった。
紫煙と、安物の香水の混じった匂い。
忘れたはずの過去が、磨り減った靴音を立てて近づいてくる。「相変わらず、趣味の悪い場所に居るな」聞き覚えのある声に、俺はカードを伏せた。
振り返らなくてもわかる。
かつて同じ泥水をすすり、俺の背中を預けていた男だ。
そして...

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汚れちまったロイヤルフラッシュ

街外れの、ネオンが半分死にかけた地下室。
ここは、人生を投げ出すには丁度いい
掃き溜めのようなカジノだ。回るルーレットの音は
死神が爪を研ぐ音に似ている。
「運命」なんて言葉を信じる奴から順に
身ぐるみ剥がされて、裏口から放り出される場所。俺は、回らないスロットの横で
琥珀色の液体を 転がしている。...

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灰色の夜明け

水平線の端が 濁った白に染まり始める
夜という名の 唯一の味方が
俺を見捨てて 逃げ出していく時間だ結局 奇跡なんてものは
この波止場には 流れ着かなかった
期待していなかったと言えば 嘘になるが
期待しなくて正解だったと 胸を張るポケットの奥で 握りしめていた拳を解く
指先には 過去の傷の疼きと
...

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