木の葉が色づく頃
風の匂いが変わる
空が灰色に染まり
朝陽の傾きが増し
眠っていた衣装を
棚から取り出せば
移る季節のことを
繰り返し感じ入る
暗いうちに目覚め
良く食べ歩き考え
一日の終わりには
暖かにして眠れば
身体は自然な形で
季節に馴染みゆく
木の葉が色づく頃
風の匂いが変わる
空が灰色に染まり
朝陽の傾きが増し
眠っていた衣装を
棚から取り出せば
移る季節のことを
繰り返し感じ入る
暗いうちに目覚め
良く食べ歩き考え
一日の終わりには
暖かにして眠れば
身体は自然な形で
季節に馴染みゆく
ふと思い出して
メールを確かめる
待ち時間のバス停は
ただ待てば長く
することがあれば短い
目の前で見送れば
もう少し待って欲しいと思い
余裕をもって着けば
早く来ないかなと思う
そんな自分に気付くのは
こんな時間が生まれたとき
心を静めて
振り返ることを学...
白い姿が
ふわりと空を舞う
わたむし
ゆきむし
しろばんば
他にも呼び名が
あるだろうか
白くなった
吐息と共に
雪の使者を
そっと見送る
夕方を
遥かに過ぎた風景は
夜明けまで姿を
殆ど変えないように見える
寝静まった町の
しんとした空気
雲の掃われた空に
欠けた月が浮かんでいる
ふと
外灯を横切る影
独特のシルエットは
帰ってきたサギだ
点在する明かりを下に
一日を渡り終えて
これ...
大きな絵筆を
走らせたかのように
水色のキャンバスを
幾重もの雲が渡る
描いた画家は
木々を揺らし
次のキャンバスを求めて
足早に去ってゆく
視界を一杯に
白と水色とで埋め尽くし
心まで染めて
足音を残したままに