約束した場所
決められた場所
行き先はそれぞれ
時によって違うけれど
辿り着くまでの
移り変わる風景に
心癒される
そんな時間
ふと出掛けたくなる
車窓の記憶
約束した場所
決められた場所
行き先はそれぞれ
時によって違うけれど
辿り着くまでの
移り変わる風景に
心癒される
そんな時間
ふと出掛けたくなる
車窓の記憶
その方は
とても怒ってみえた
よくよく話を聴いてみると
心配してみえた
もっとよく聴いてみると
悲しんでみえた
少し不器用なだけの
老婆心からくるお気遣い
町の中の安全は
こうした目に守られている
子ども達が帰った後の
明るい夕暮れ時の来客
秋の初めにも似た
冷気の漂う道を
西に向かって歩く
帰り道
太陽は
すっかり沈んでいて
見上げる天上は
すっかり夜の色をしている
それでも
空の足元へ目を移せば
夕陽の残り火が
うっすらと白を残し
そこから上に向かって
だんだんに色合いを濃くしている
...
灰色をした空から
一斉に降り出せば
辺りはすっかり掻き消されて
水の音だけになる
立ち止まって
窓の外を見る
水が跳ねる他は
動くものの無い
静かな世界
しっとりと
時が流れていく
一つ前の席に
掛けて見えたその方は
それが当たり前の様に
さっと席を譲った
一日を終えた帰り道の
混み合うバスの中で
そういうことに気が付いて
直ぐに立ち上がれる心
改めて
大切にしたいと思う