【第12話】青空の行方~ゆくえ~
- カテゴリ: 自作小説
- 2021/09/14 22:46:14
「なぁ 沙也加てさ、いつも明るいけど」「そ…そっかな?」ジャージ姿の2人は、薄暗いルートに歩を進めていく。
「でもな… 今日はなんだか、ちょっと沈んでるよな?」沙也加は慌てて、そして少し一平を睨むような視線を作ってみた。
「そ…そんなことないよっ!いつも通り...
なんでも思いついたことを書いてます^^
「なぁ 沙也加てさ、いつも明るいけど」「そ…そっかな?」ジャージ姿の2人は、薄暗いルートに歩を進めていく。
「でもな… 今日はなんだか、ちょっと沈んでるよな?」沙也加は慌てて、そして少し一平を睨むような視線を作ってみた。
「そ…そんなことないよっ!いつも通り...
「お前らっ!担任に内緒で何をやってるんだっ!」疾風のように現れたのは槇原先生だった。小柄な体から、さっきの犬トラブルの時よりも凄い怒りのオーラを放っていたのが、隠れて潜んでいた拓海と結衣にもはっきり分かる。怒髪天を衝くってのはこういうことを言うんだろう。そこの場所だけ、LEDの明かりがあるからはっき...
「しかし…青春の1ページ、しかもど真ん中の俺たち…」「うん…」「合宿の夜に肝試しなんて、最高のシチュエーションだよな」「うん…」「今まで素直になれなかった男女2人…それがこの肝試しというイベントで一気に距離が縮まってさ」「うん&h...
寝床を敷き終わったコテージ。もちろん男女別に、屋内は仕切りがある。温泉地なので別棟の大浴場で順番に生徒たちは入浴を済ませてはいる。拓海は最後に大浴場で入浴を済ませ、一緒にいた一平と肩を並べて宛がわれたコテージに入った。
「あ、拓海っ お風呂終わったの?」声を掛けてきたのは、洗い髪をバスタオルでごしご...
夕食を終えて、飯盒やら食器やら、炊事場で洗って後始末。周囲はもう真っ暗で、ところどころをわずかに照らすだけ。生徒たちはそんな田舎の暗がりを若干怖がりつつの片づけ行程だった。
「ん、椎名… どうした?なんかさっきから元気ないよ?」洗い物をしていた沙也加の隣に来て、顔覗き込むように話しかけ...