引いた水のあとに広がっていたのは
まるで激しい戦火に晒された、戦場の跡
引き裂かれた中央道路は 蜘蛛の巣のように地割れ
あちこちでくすぶる火災の黒煙が 天を汚していた肉片の臭いと死臭が 充満するその場所で
東の空から、光が差し始める
あの日、世界で一番残酷だった 翌日の朝焼け
それだけが、なぜか 狂...
ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。
引いた水のあとに広がっていたのは
まるで激しい戦火に晒された、戦場の跡
引き裂かれた中央道路は 蜘蛛の巣のように地割れ
あちこちでくすぶる火災の黒煙が 天を汚していた肉片の臭いと死臭が 充満するその場所で
東の空から、光が差し始める
あの日、世界で一番残酷だった 翌日の朝焼け
それだけが、なぜか 狂...
「明日、またね」と
あの人は、いつも通りの笑顔で手を振った
それが、地獄の幕開けになるとも知らずに
次の瞬間、すべては 濁流の底へと消えたあとに残ったのは、灼熱に焼かれる肉片と
鼻腔にこびりついて離れない、あの夏の死臭
交わされるはずだった「明日」は
泥にまみれ、永遠に失われた鼓動の告発ドク、ドク、...
あの夏、世界は一瞬で反転した
轟音とともに押し寄せた濁流が
愛すべき人の叫びも、見慣れた街並みも
すべてを容赦なく 泥の底へと呑み込んだ引いた水のあとに遺(のこ)されたのは
灼熱に炙(あぶ)られる、無残な肉片と死臭
鼻腔にこびりついた あの悪夢の匂いが
今もこの乾いた風のなかに 蘇る狂おしい鼓動ドク...
見上げる空には
容赦のない、巨大な陽輪
逃げ場のない熱砂が
皮膚をじりじりと焼き焦がすあの日、すべてを奪い去った
轟音と濁流、あるいは燃え盛る炎
あの「災害」の記憶が
陽炎の向こうから、また俺を値踏みしにやってくる記憶との死闘忘却という甘えは
この焼け付く渇きが許さない
背中に滴る汗は
あの日流せな...
優しさなど、硝子の鎧(よろい)にすぎない
突き出す拳(こぶし)に
躊躇(ためらい)は二度と宿らせない夜の静寂(しじま)が俺を責め立てようとも
この胸の渇きだけが
俺が生きている証(あかし)だ
他人の涙に惑わされるな
お前が流すべきは、血と、一筋の汗だけだ