創作小説「ソハコサ国の勇者」9
- カテゴリ: 自作小説
- 2010/09/18 23:15:18
「平行世界シリーズ」本編
ソハコサ国の勇者
第9話
「見事に騙されてたわよ」
プイッとそっぽを向く妙子にまた彼はクスクス笑う。
「本当に本っ当に。よくそこまで性格の悪さを隠せていたわね。今の今まで性格も悪いなんて知らなかったわ」
「魔導士のエカーチェフくんって性格がいいでしょ。...
ここは「あき☆元綵」(はじめあき)の気ままなプログです。
趣味である創作活動の小説やアクセサリー作りなどいろいろ呟いてみたいと思います。
更新も不定期ですが、ゆっくりしていってください。
コメントをもらえると大喜びしますので、よろしくお願いします(笑)
伝言板も「伝言板」のカテゴリーに作っておりますので、気楽にどうぞ♡
「平行世界シリーズ」本編
ソハコサ国の勇者
第9話
「見事に騙されてたわよ」
プイッとそっぽを向く妙子にまた彼はクスクス笑う。
「本当に本っ当に。よくそこまで性格の悪さを隠せていたわね。今の今まで性格も悪いなんて知らなかったわ」
「魔導士のエカーチェフくんって性格がいいでしょ。...
「平行世界シリーズ」本編
ソハコサ国の勇者
第8話
しかし、その刃は彼には全く届かなかった。
妙子がその男の不意を突いて、足をつまづかせたからだ。
勢いよく床に突伏した男の剣は、床を滑ってエカーチェフの足元へ。
「さすがですね、妙子さん」
「当たり前よ」
始めは逃げ回っていても結...
「平行世界シリーズ」 本編
ソハコサ国の勇者
第7話
妙子の、たったひとりの17才の娘の気迫に退かされて、町人達はしぶしぶ退却していった。
「分が悪くなると、すぐ逃げ出すのも人間よね」
ボソリと呟く。しかし自分も彼らと変わらない…ずっとエカーチェフに頼ってきたのだ。
「魔導士...
「平行世界シリーズ」 本編
ソハコサ国の勇者
第6話
妙子が気づいた時、周囲には誰もいなかった。
「……エカーチェフ…?」
名前を呼んでも返事は返って来ない。
広い石造りの部屋で妙子の声だけが響いている。
床に敷かれた深緑色の布は、エカーチ...
「平行世界シリーズ」 本編
ソハコサ国の勇者
第5話
「えっ何? どうしたの?」
妙子がエカーチェフの姿を見て呟く。
これが今まで動きがトロかった彼とは、思えないのだろう。
しかし、今のエカーチェフには妙子に構っている暇はない。自分の血と怪物の血を混ぜ合わせた血液を付けてい...