Nicotto Town ニコッとタウン

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眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

灰の福音

革封筒の中から滑り出したのは、
インクの褪せた、数枚の古い羊皮紙だった。そこに記されていたのは、救済の約束ではない。
八百年の間、この石の巨像が飲み込んできた
「沈黙」の代償だ。火災の夜、崩れ落ちた尖塔から解き放たれたのは
聖なる鳥ではなく、何世代にもわたる呪縛だった。
文書には、大聖堂の地下深くに...

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聖母の沈黙

シテ島の心臓は、夜の闇に縫い止められている。
見上げるノートルダム、その双塔は
天を指さしているのではない。
逃げ場のない罪人を、冷徹に監視しているのだ。セーヌの川面は、墨汁を流したように黒い。
そこに映るステンドグラスの残光は、
かつて流された誰かの血よりも、なお、禍々しく赤い。再建の槌音は止み、...

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琥珀色の弔辞

サンジェルマンの教会の影が
石畳の上で 痩せこけた指のように伸びる
太陽は 安物のバーボンをぶちまけたような
不機嫌な色で セーヌの向こうへ沈んでいった「ドゥ・マゴ」のテラス席
冷めたエスプレッソに 誰かの嘘を混ぜて飲み干す
ヘミングウェイが座った椅子も
今は 流行りの香水と 虚飾の笑いに汚されてい...

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わすれられた車輪のうた

風のなかに だれもいない客車をひいて
銀のレエルは 光のなかへ 消えてゆく
青いあざみの花が 窓をのぞき
ひび割れた椅子に ひるねの影をおとす汽笛を鳴らしておくれ なつかしい声で
あの遠い 音楽のような 村のために
けれど 石炭の熱(いき)は やさしくさめて
機関車は ただ草原の波を わけてゆくどこ...

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風の旋律、光のパレット

萌黄色の波が 丘から丘へと あふれだし
わかくさの香りは 風の指先に ふるえている
陽炎のむこう 桃色の霞(かすみ)が たなびけば
汽車は 光の絵具で 縁どられた まぼろしのよう耳をすましておくれ あの遠い 鳥の声を
それは 見えない空の どこか高い場所で
だれもいない客車のために 歌われる 午後の...

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