新社会人、仕事になれずネットにもぐる気力がないのでしばらくIN低下ですん
「どういうつもりだ」やっと店の中へと帰って来た少女にこの店の主は閻魔面とまで言われる強面をさらに凶悪な物へと変化させ問いかけた。「どうもないわよ、ただ、実際に会った方が分かるんじゃないかと思って」少女は、幼い外見に似合わず大人びた口調でそう答える。「夜の山は善悪の区別の付かない妖が活動する時間だ。万...
店の少女が言っていた宿を見つけて、そこで1晩過ごす事に決めた。しかし、先程言われた彼女の言葉がどうにも引っかかる。「危険な目に合いたくないなら忠告を守るべきで、妖怪に会いたいのならば忠告に逆らうべき、ね…」あの、妙に大人びた口調もその言葉の意味も気になってしょうがない。もしかして、狐に...
「で、用件は?」殺意が篭っているのではないかと思える声に私は冷や汗をかきながら恐る恐る返事をする。「この街について知りたい事があるんです」恐らく声は震えている。元々、私はあまり人見知りをしたりはしない性格なはずだった。しかし、今はどうだろう。彼に睨まれただけでこの有様である。今なら蛇に睨ま...
とある噂を聞いて私はこの街にやって来た。私の住んでいる村から3つ程、村と山を超えたこの街にわざわざ足を運んだのには理由がある。それは、この街に妖怪が出るという噂話だった。私は、数年前から妖怪の話を集めるためにこうやって遠出をするようになっていた。
ここで一つ、私の自己紹介をしよう。私は、雪代京子(ゆ...