星の王子さま、NYで原本展
- 2014/01/18 13:53:42
星の王子さま、NYで原本展
2014.01.18(土) 週刊NY生活
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39680
週刊NY生活 2014年1月11日473号
出版から70年を経た今も世界で愛される『星の王子さま』。その原本を公開する「ザ・リトル・プリンス:ニューヨーク・ストーリー」展が24日(金)からモーガン図書館&美術館(マジソン街225番地、36丁目角)で始まる。
Antoine de Saint-Exupery (1900-1944) The Little Prince New York: Reynal & Hitchcock, 1943 The Morgan Library & Museum, New York Photography by Graham S. Haber, 2013
フランス人作家サンテグジュペリは、第二次世界大戦中にニューヨークに亡命して同書を執筆した。初版が出たのもニューヨークだった。
同展では1968年に同図書館に寄贈された全原稿140枚から選んだ25枚を中心に、初版本や作家の遺品や手紙・写真などを公開する。サンテグジュペリは原稿を友人に渡して偵察操縦士として戦線に復帰し、行方不明となった。
未発表のペン画なども
サンテグジュペリは、亡命中のニューヨークで約2年を費やして『星の王子さま』をフランス語で書いた。
これが英語に訳されて1943年4月6日にニューヨークの出版社レナール&ヒッチコック社から初めて世に送り出されたことは意外と知られていない。
再び戦場に戻ることを決めたサンテグジュペリは、ある日、友人のシルビア・ハミルトンの玄関先に軍服で現れた。
「申し分のないものを渡そう。でもこれは僕の持っているすべてだ」。そう言うと、くちゃくちゃの茶封筒をテーブルの上に放り投げた。『星の王子さま』全原稿140ページとデッサン。この茶封筒を1968年にモーガンライブラリーが入手し、今回の展示に至った。
本展では、煙草の吸い殻による焼け焦げやコーヒーのしみが残る25ページ分の手書き原稿が公開される。15回も推敲を重ねたという最も有名な句「かんじんなことは目に見えないんだよ」の初期段階の原稿、王子さまが菜食主義でトマトやじゃがいもを栽培するなど、最終的に不採用となった話の原稿、最近発見された未発表の絵やペン描きの絵も展示。
John Phillips (1914-1996) Antoine de Saint-Exupery in Alghero, Sardinia, May 1944 Silver gelatin print Collection of Andrea Cairone, New York (c) John and Annamaria Phillips Foundation
サンテグジュペリは出版から2週間後にニューヨークを後にするが、初版を数人の知人に贈っている。
本展で公開されるハミルトンの12歳の息子に贈った一冊は、作家が子供に贈った唯一の著書としても知られ「ステファンへ。星の王子さまについて話したことがある君へ。王子さまの友達になるだろう君へ」と書かれている。
1944年7月31日、サンテグジュペリは単独飛行中に音信が途絶えた。作家が最期に身に着けていたとされ、1998年にマルセイユ付近の海で見つかったブレスレットも米国初公開される。開催中は映画上映やディスカッションなど関連イベントがある。
4月27日(木)まで。開館日時は、火曜から木曜は午前10時30分から午後5時まで、金曜は午後9時まで。土曜は午前10時から午後6時まで、日曜は午前11時から午後6時まで。月曜休館。
大人18ドル、シニア・学生・子供(13歳から16歳)12ドル。金曜7時からは入館無料。詳細はウェブサイトを参照。
http://themorgan.org/
2014年01月27日
http://newyork.keizai.biz/headline/1111/
日本人にもなじみ深い童話「星の王子さま」
ニューヨーク市内の「The Morgan Library & Museum(ザ・モーガン・ライブラリー・アンド・ミュージアム)」(225 Madison Ave.)で現在、1943年の出版以来、世界中で愛されている童話「星の王子さま」の原画展「ザ・リトル・プリンス:ニューヨーク・ストーリー」が開催されている。
飛行機の操縦士「ぼく」と小惑星の王子との友情や思いやりを描いた同作品は全世界で250カ国以上に翻訳され、日本人にもなじみ深い物語。フランス人作家アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリさんは、第二次世界大戦中にニューヨークに亡命した際、同書を執筆しニューヨークで初出版した。
同展では、たばこの焼け焦げた跡やコーヒーの染みが残り何度も修正を加えた手書きの原稿25枚を展示し、当時の制作背景を紹介。そのほかにも初版本や全米・フランスから集めた作家の遺品や手紙、写真などを公開している。
ニューヨーク在住の男性は「小さいころに読んだことのある作品なので、主人公の王子さまの名ぜりふにあるように、自分の目と心で著者の世界観を楽しみたい」と話していた。
開館時間は10時30分~17時(金曜は21時まで、土曜は10時~18時、日曜は11時~18時)。入場料は、大人=18ドル、シニア・学生=12ドル、12歳以下の子どもは無料。4月27日まで。